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偏りなく食べるのがいちばん健康的かもしれない(写真/GettyImages)

 今夏、記録的猛暑の影響によりスポーツドリンクの売り上げが大幅に伸びたが、熱中症対策としては時代遅れのようだ。

「糖分を多く含有するため、発汗して体内の水分が不足した状態で大量に飲むと、血糖値の急上昇により倦怠感が出たり意識が低下したりする可能性がある。経口補水液を飲む人もいますが、軽度から中程度の脱水状態でない限り、充分な効果は得られない。通常の熱中症対策には水かお茶が最適です」(望月さん・以下同)

“百薬の長”といわれてきたアルコールも最新の研究によれば控えることが残念ながら最適解。

「ポリフェノールが豊富な赤ワインをはじめとして、“少量のお酒は健康にいい”といわれてきましたが、複数の最新研究によってそれを上回るデメリットがあり、死亡リスクが上がることが明らかになっています」

 モデルや女優、ハリウッドセレブがこぞって愛飲する健康ドリンクも怪しい。

「健康と美容を体現する“飲む点滴”と称される甘酒は糖分が多い。特に酒粕を使った甘酒は、砂糖が添加されている。体のために飲むのは不適切でしょう」

 大西さんは海外セレブに大人気のアーモンドミルクやココナッツウオーターを挙げる。

「確かにアーモンドミルクは牛乳に比べて低カロリーである一方で、たんぱく質が少ない。栄養価の高い飲み物だとはいえないでしょう。ココナッツウオーターも健康や美容に有効な成分はそれほど多く含まれておらず、水と大差がないのにカロリーが高い。嗜好品として飲むならば別ですが、健康を意識しているのであれば普通の水で充分です」

 飲料水の中でも、注意すべき種類がある。

「“がんに効く”“肌にいい”と喧伝されてきた水素水の健康効果は国立健康・栄養研究所によってエビデンスなしとされている。誤解されがちなのは酵素ドリンクも同じ。酵素は食品を消化する成分に過ぎず、単体の摂取は無意味です」(秋津さん)

※女性セブン2022年10月13日号

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