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円楽さん逝去『笑点』後任選び 本命・一之輔、対抗・女性落語家、大穴は禁断の立川流か

三遊亭円楽は自身の引き際をどう考えるか(時事通信フォト)

亡くなった三遊亭円楽さん(時事通信フォト)

 落語家の六代目三遊亭円楽さんが9月30日、肺がんのため死去した(享年72)。落語界には大きな喪失感が広がっているが、『笑点』(日本テレビ系)の中心メンバーだっただけに、番組に与える影響も大きい。日本テレビ関係者は語る。

「10月2日に放送した『笑点』は追悼コーナーもあったため、平均世帯視聴率は17.7%(関東地区)と、前週から約7%も上昇。改めて円楽師匠の人気を証明する形になりました。大先輩の桂歌丸師匠(故人)との掛け合いは番組の名物でしたし、後輩たちをいじるのもうまかった。大喜利は円楽師匠を中心に回っていた部分が大きく、番組の今後が心配されます。まずは後任のメンバー選びが焦点となるでしょう」

 落語家にとってステータスである『笑点』メンバーの座をめぐっては、落語家たちが所属する各協会のバランスも重要となる。円楽さんは先代・円楽が率いた円楽一門会の所属だが、現在の円楽一門会に有力な次世代の候補は見当たらない。今年1月に新メンバーとして加入した桂宮治が落語芸術協会所属だったことから、次は最大勢力である落語協会からの起用が有力視されている。なかでも本命視されているのは、「今最もチケットが取れない落語家」と言われる春風亭一之輔である。演芸ライターは言う。

「一之輔さんはちょうど9月25日放送の『笑点』に出演、大喜利に初参加して好評を得たばかりです。新メンバーの桂宮治さんとは若手時代からの盟友関係で、掛け合いは手慣れたもの。一之輔さんが加われば、番組のクオリティが高まるのは間違いありません。

 ただし、一之輔さんの場合、すでに落語界で確固たる地位を築き、“令和の名人”への道を歩んでいる。彼にとって今、『笑点』メンバーの座が必要かというと微妙かもしれません」

 そうした事情もあり、ここに来て同じ落語協会所属の女性落語家、蝶花楼桃花の名前が急浮上しているという。

「今年3月に真打ちに昇進したばかりですが、躍進目覚ましい女性落語家の中でも人気・実力ともにずば抜けています。9月4日放送の『笑点』に初登場しましたが、全く動じる様子がなく堂々と回答していました。初の女性メンバーという新鮮さもありますし、一之輔さんの対抗馬に当たるとしたら彼女でしょう」(同前)

 さらに伏兵の存在もある。これまで『笑点』メンバーは落語協会、落語芸術協会、円楽一門会の3派から選ばれてきたが、関東落語界の残る1派、落語立川流から選ばれる可能性があるというのだ。

「亡き立川談志師匠が『笑点』の初代司会者でありながら、降板後は『笑点』批判を繰り返してきた経緯から、立川流からの起用はあり得ないとされていました。しかし、今年になって立川志らくさんが『笑点』に初出演を果たすなど、雪解けムードにある。

 もし立川流からの起用があり得るとしたら、立川晴の輔さんでしょう。晴の輔さんは志らくさんに先立って2019年、実に50年ぶりに立川流として『笑点』に出演しました。円楽師匠の代役でしたが、のっけから『私は落語立川流という暗黒集団からやって参りました。ブラックな一門と言われていますので、腹黒の席はぴったりだと思います』と円楽師匠の腹黒キャラに引っかけて爆笑をさらっていた。BS日テレの『笑点 特大号』の若手大喜利に参加してきて経験を積んでいますし、何より彼が参加することで、亡き円楽師匠が望んでいた『落語界統一』を印象付けることにもなる。大いにあり得るのではないでしょうか」(同前)
 
 毒舌に見えて後輩に優しかった円楽さんならば、どの落語家が選ばれても温かく歓迎することだろう。

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