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洗濯の悩みに“洗濯ハカセ”が回答 使い慣れたタオルのにおいを取るには?

タイプ別メリット・デメリット

タオルにしみついた臭いを取るには?(イラスト/しまだなな)

 本当に汚れが落ちているのかな? 干し忘れは何時間までOK? タテ型とドラム式どちらがいいの……? 日々の洗濯について、不安や疑問を抱くことも多いだろう。そこで、“洗濯ハカセ”こと神崎健輔さんに洗濯の悩みについて、解決策を教えてもらった。

 いい洗剤を買えば衣類が無条件にきれいになるというものではない。

「洗剤と洗濯機の使い方を間違えれば、せっかくの洗剤も力を発揮できません」(神崎さん・以下同)

「洗えていないのでは?」という人は、これを機に見直してみよう。

Q:洗濯後すぐに干せない場合、何時間まで放置できますか?
A:夏場は1時間、冬場は2時間が限度です!

「洗濯物を放置すると雑菌が繁殖し、においのもとになります。もう一度洗い直すのがベストです」

Q:使い慣れたタオルのにおいを取り、ふんわり蘇らせたい!
A:洗い方と干し方の見直しを。

「多くの汚れは酸性のにおいですが、たまに体からストレス臭(アンモニア系)というアルカリ性のにおい成分が出ます。その際は、クエン酸を使うと効果があります。部屋干し臭などモラクセラ菌が原因の場合は、酸素系漂白剤につけ置きしてから洗濯してみてください。脱水後は強くパタパタさせてパイルを起こしてから干しましょう。柔軟剤は吸水性が下がるので気をつけて」

Q:「すすぎ1回でOK」の洗剤が増えましたが、本当にOK?
A:どんな洗剤でも、汚れを残したくないなら、2回が理想です。

「液体洗剤など、すすぎで溶けやすい洗剤でも、1回では成分が若干残り、積み重なれば雑菌のエサに。また、すすぎが甘いと、衣類から出る色素や汚れで濁った水が洗濯物につき、黒ずみの原因に。タオルがくすんでしまう人はスピードコースの利用が多いかもしれません。時短・節水も大切ですが、なるべくなら2回すすぎをおすすめします。

 肌にやさしいと人気の洗濯石けんは石けんかすが出やすく、それが衣類について、かえって肌荒れを起こす場合があります。石けんの場合は、2回以上のすすぎが必須です」

Q:“洗濯槽もきれいにする”洗剤を使えば、洗濯槽のクリーニングは不要?
A:絶対に必要です。洗濯槽は常に清潔にしておくべき

「洗濯槽の主な汚れは、残留した洗剤の成分です。洗濯槽のカビ予防機能のある洗剤は、成分が残りにくくはなっていますが、まったく消えるわけではないのです。かすが残りやすい石けんは最低月に1度、液体洗剤でも半年に1度は洗濯槽のクリーニングが必要です(洗濯の頻度にもよる)。汚れた洗濯槽でどんなに洗っても、衣類はきれいになりません。長期間何もしていないタテ型式洗濯機は、酸素系クリーナーを使い、一度回して一晩放置し、翌朝脱水します。その夜に、今度は塩素系漂白剤で同様に行うと、酸素系の汚れ落とし効果+塩素系の殺菌効果のW効果に。ドラム式洗濯機は水が少ないので、専用の塩素系クリーナーを使うのが無難です」

洗濯機の適正量は?

洗濯機の適正量は?(イラスト/しまだなな)

Q:1回の洗濯機の適正量はありますか?
A:タテ型洗濯機で7分目、ドラム式洗濯機で4分目を推奨します。

「ドラム式は、少ない水で叩き洗いをしながら汚れを落としますが、洗濯物が多いとこの特性を生かせません。きれいに洗うコツは『(何日も)ため込まない』『詰め込まない』『洗剤や柔軟剤を入れすぎない』の3つが鉄則です!

 ちなみに、タテ型式洗濯機はたっぷりの水でこすり洗いをするので、汚れ落ちの面ではドラム式より分があります。一方、ドラム式は衣類がふんわりと乾くので、乾燥まで一気に仕上げたい人には便利でしょう」

【プロフィール】
洗濯ハカセ・神崎健輔さん/実家のクリーニング店でしみ抜きを手がけるほか、人工知能の開発を行うITエンジニア、宅配クリーニングサービス『Nexcy』の運営、メディア出演などマルチに活躍する。

取材・文/佐藤有栄 イラスト/しまだなな

※女性セブン2022年10月27日号

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