今年もあと2か月余り。「年末大掃除」の声を聞く前にぜひやっておきたいのが「秋の大掃除」だ。気候のいい季節に済ませておけば年末にバタつかずに済むアレコレ。さぁ、あなたは何から始める!?
「大掃除」というと年末のイメージが強いが、「気候が穏やかで掃除しやすい秋のうちに前倒しで大掃除をするのがおすすめです」と言うのは、家事代行マッチングサービス・タスカジ代表の和田幸子さんだ。
夏は気温や湿度が高いので油汚れなどが落ちやすいというメリットがあるが、体を少し動かすだけでも汗をかき、体への負担が大きい。冬は気温が下がるので、油汚れは落ちにくく、洗濯物も乾きにくいうえ、寒い中での掃除は面倒だ。その点、秋は大掃除に適している。
和田さんが所長を務め、「イエナカ(家の中)」をテーマにさまざまな実証実験やリサーチを行っているタスカジ研究所では、「冬の面倒な掃除」について調査した結果、水回りや家の外などの掃除に負担が大きいことがわかったという。
つまり、秋のうちにそこを掃除しておけば、寒さが厳しくなる冬や年末の掃除の負担が、格段に軽くなるのだ。
秋に大掃除を行う4つのメリット
秋の掃除には4つのメリットがあると和田さんは言う。
「まず、水が使いやすいこと。冬は水が冷たくなりますが、秋は暑すぎず寒すぎない気候のため、水を使った掃除が苦にならない季節と言えます。
2つめに、乾きやすい気候であること。秋は冬より気温が高く、晴れている日も多いため、カーテンやシーツなど大きなものを洗濯しても乾きやすく、コインランドリーや乾燥機を使用せずに済みます。
3つめは、汚れが落ちやすい時期であること。汚れは寒くなると固まって落としにくくなります。特にキッチンの油汚れ、浴室の皮脂汚れは、暖かければ緩みやすく落としやすい。ほどよく暖かい秋こそ効率よく汚れを落とせます。
そして4つめは、体を動かしやすい季節だということ。寒くても暑くても作業が億劫になりがちですが、気候のよい秋なら体を動かしやすいでしょう」(和田さん・以下同)
夏物から秋冬物への衣替えや、冬に使う家電の準備など、家の中の整理をするタイミングに合わせて、少し大がかりな掃除を決断しやすいというメリットもある。
ではどこを「秋掃除」すればよいのか、タスカジ研究所のおすすめ順に見ていこう。