ダッシュする松浦
「小学生では日本ハムジュニアで活躍し、日本ハムにドラフトで指名された初のジュニア出身として話題になった。そのドラフトでは天理高の達孝太(1位)、中京大中京高の畔柳亨丞(5位)とともに高卒ルーキー3投手として注目されたが、3投手とも即戦力というわけにはいかなかった。
3人が一軍デビューしたのは9月25日の楽天戦。新庄監督の『全選手に一軍でのプレー機会を与える』という公約により実現しました。達は3回1安打無失点、畔柳は1回1安打無失点、松浦は1回2安打2失点という結果だった」
松浦だけが失点を喫したが、新庄監督の評価は違った。186センチから投げ下ろす最速150キロの速球が武器で、「球的には松浦君が一番だった。打たれたが思い切りが一番よかった」とコメントしている。
この高卒ルーキートリオは一軍で結果を出した万波中正や今川優馬らとともに、来年の一軍を目指して秋季教育リーグに参加することになったが、松浦はそのスタート時点であわや遅刻して取り残されそうになったということになる。
遅刻といえば、同じ日本ハムの吉田輝星も以前に大遅刻をしている。8月23日の釧路での主催ゲームに向かうため、日本ハムナインは前日東京から飛行機で移動したが、吉田はチームが乗った午前中の便に乗り遅れている。
結局、5時間後の次の便に搭乗したが、ナインとは別行動の新庄監督と同じ便になるというハプニングとなった。吉田にはおとがめもなく、翌日のオリックス戦で好投するという強心臓ぶりを見せている。
フェニックスリーグでは日本ハムが7試合を終えた時点で、達と畔柳が先発として起用されているが、10月30日まで松浦には登板機会が回っていなかった(松浦は31日、フェニックスの最終戦で登板)。遅刻と関係があるのだろうか。日本ハムの広報部に確認したが、期限までに回答はなかった。
最下位に沈んだ日本ハムだが「ビッグボスの型破りな育成で、自由で元気な若い選手たちが多く育っている」(前出・担当記者)という声もある。高卒ルーキートリオの1人として、松浦にも大きく羽ばたいてもらいたい。
