厚労省が新たに報告した「重大な副作用」一覧【その1】

厚労省が新たに報告した「重大な副作用」一覧【その1】

「自傷行為」まで

 最近の添付文書の改訂で目立つのが、「抗がん薬」の新たな副作用だ。本庶佑氏がノーベル生理学・医学賞を受賞した免疫チェックポイント阻害薬のオプジーボにも、ぶどう膜炎(眼球のぶどう膜に起こる炎症。失明の危険がある)が追加された。

 多くの人に馴染みのある造影剤(イオパミロンなど)にも注意が必要だ。

「造影剤はMRIやCTなどの検査でも使われるもので、高齢の方の使用機会も多くあります。副作用としてアレルギーを起こしやすいのですが、今回追加された急性冠症候群はその影響が心臓に及び、血管が詰まる病態です。過去にアレルギー反応を起こしたことがある人は必ず検査前の申告が必要です」(同前)

 驚くのは睡眠薬として広く使われるマイスリー錠に追加された〈死亡を含む重篤な自傷・他傷行為、事故等〉だ。

「睡眠薬で転倒やふらつきの副作用があるのは知られていますが、今回追加されたのは、人が変わってしまうような精神系副作用です。しかし、睡眠薬は脳や神経に作用する薬なので、医療関係者からすれば驚きはない。興奮しやすくなり、暴れたりするなどは精神系に作用する薬の多くで知られています。だからこそ乱用しないよう細心の注意が必要なのです」(同前)

 違和感を見逃さず、医師とのコミュニケーションを密にすることが肝要だ。

※週刊ポスト2022年11月11日号

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン