1アウトで650万円もらった巨人の助っ人
投手のほうでは分業制度となったことで様々な評価軸があるが、1アウトあたりの年俸を算出した。年俸が安い選手が多くイニングを投げるとコスパが高くなり、年俸が高くて登板の少なかった投手がワーストに集中するかたちとなる。ワースト30には巨人の選手が5人ランクインした。広尾氏が続ける。
「ワースト1位は2021年に米球界から帰国した山口俊で、1アウトあたり1000万円。3位タイの井納翔一(年俸1億円)は15アウト(5イニング)を取ったのみなので1アウト666万円となった。外国人選手ではワースト5位のビエイラ(年俸1億4300万円)が1アウト650万円、同15位のアンドリース(年俸2億2000万円)が1アウト392万円、同27位のデラロサ(年俸1億8150万円)が1アウト221万円と居並んだ。もちろん、ソフトバンクのチャトウッド(年俸3億5000万円)など1億円以上の年俸で一軍登板がゼロだった外国人選手よりましですが……」
高額年俸で働きが少ない巨人の外国人選手のコスパの悪さが際立っているが、“助っ人”をどう位置づけるかは、チームとしての戦略の根幹をなすものだ。阪神の新監督に就任した岡田彰布氏は「(外国人は)7人も8人もいらん。投打で2人ずつおったらええわ。その分若手にもチャンスが出てくる」と発言している。コスパワーストランキングを見るとうなずける言葉だが、来季の阪神が躍進することで助っ人に頼らないチーム作りが主流となる時代がくるのだろうか。