青森県にある猪木家の墓
周囲は元夫婦の関係修復を喜んだが、田鶴子さんにとっては、決して心穏やかなことではなかった。
「まだ猪木さんが田鶴子さんと正式に結婚する前だったと思います。当時、田鶴子さんが経営していたバーに倍賞さんがやってきて、猪木さんとダンスを楽しそうに踊ったんです。その様子を見ていた田鶴子さんが酔って暴れだした」(前出・芸能関係者)
田鶴子さんの苛立ちは、倍賞だけでなく、義娘のA子さんにも向けられた。
「田鶴子さんは猪木さんから支援者や周囲の人たちをも遠ざけようとしました。それはお金目当てで接近してくるような相手から猪木さんを守るためだったのかもしれませんが‥‥。猪木さんの携帯番号が突然変えられ、A子さんは連絡を取れないようにされた時期もあった。弟の啓介さんですら連絡が取れず、困り果てたこともあったそうです」(前出・芸能関係者)
2017年に猪木さんと田鶴子さんが入籍したときも、A子さんに報告はなかったという。
A子さんに「分骨」の話が伝えられたのは、葬儀の後のことだった。
「A子さんは分骨を拒否し、『總持寺にすべて納骨する』と断言しました。A子さんからすれば、田鶴子さんは家族から猪木さんを“奪った”存在で、彼女と一緒に“父が眠る”ことが許せなかったのかもしれません。確執の火種が燃え続けていたのでしょう。葬儀の後、遺骨は倍賞さんの自宅に1週間ほど置かれたのち、アメリカに戻るA子さんとともに海を渡りました」(前出・猪木家の知人)
猪木さんの弟・啓介さんが語る。
「まだ納骨の日にちは決まっていません。来年3月に(A子さんが)日本に戻ってくるので、そのときに一応、話し合いはすると思いますが、分骨はしません。A子がNOと言ったので、(青森の墓への)納骨はないです」
一方、青森の温泉宿のオーナーに確認すると、
「故人の『分骨』という遺志を尊重したうえで、ご遺族の方針を受けて、連絡を待っている状況です」とだけ答えた。
長い闘いを終えた猪木さんが、安らかに眠れる日はいつになるのか──。
※女性セブン2022年12月15日号