城氏は1998年のW杯に出場した経験を持つ
「選手選考」をギリギリまで粘ったツケ
コスタリカ戦では改めて日本代表の「得点力不足」が露見したが、そこを打開するためには今後どうすればいいのか。
「個の能力という部分に関しては、日本の場合は個で世界のトップクラスと対等に戦える選手はなかなかいないので、やはり連携で崩していくことが必要になってくる。それができていなかった。これはメンバーの選択ミスだったのは間違いないですね」(城氏)
これまで4年間戦ってきた「森保ジャパン」だが、連携不足はメンバー選考をギリギリまで引き延ばしてしまった点にも原因があると城氏はみる。
「積み重ねが足りないというか、振り返るとドイツ戦で3バックにして両サイドを上げた采配は、これまでやらなかったことをやって当たったわけですが、それを4年間かけて構築すればもっと違った結果になったと思いますね。そういった積み重ねができていなかったというのが正直なところだと思います。理由としては、海外の選手が多くなったことも大きいでしょう。半分以上が海外の選手ですからね。
そうなると招集時間が短いとか、なかなか集まる機会がない。最終メンバーを早く選考しなかったツケも出ていると思う。この4年間、より早い段階から中心メンバーを固めておけば、チームとしての完成度は高くなったはずです。今回選考から大迫(勇也)が漏れたこともそうですが、『チーム』というものをもっと早く構築できていれば違ったのかなと思いますね。コスタリカ戦にしても、三笘(薫)がドリブルでどんどん仕掛けてチャンスを作っていたのに、左のサイドバックに入った伊藤洋輝には三笘をもっと使おうという意識が見えませんでしたからね。意識統一が欠けているように見えました」(城氏)
選手への「バッシング」はしょうがない
城氏は自身が出場したW杯フランス大会から戻ってきた際に、成田空港でサポーターから水をかけられた苦い経験を持つが、敗戦の責任は監督と選手どちらにあると考えているのか。