(c)「完全に詰んだイチ子はもうカリスマになるしかないの」製作委員会

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──“カリスマ”もそうですけど壱子とは相反するタイプの友人“ヨッピ”も、作品にスパイスを効かせている気がしました。映えない友達。でもああいう子が大事ですよね。

MEGUMI:おっしゃる通りです。それが完全に狙いでした。今、若い子は生きる目的が映えること一辺倒なんですよ。「映えるためにこの子(友人)といる」「自分をよく見せるためにこの子(友人)と一緒にいる」という子が多い。でもそんなことを繰り返していると、どんどん(心が)すり減ってしまうんですよ。孤独になる。

──そこを支えるのがヨッピ。

MEGUMI:ヨッピは世の中から見ると「何、あの子?」と思われる子です。見た目は奇抜だし、言いたいことはズバズバ言うし。でもそういう子が友達の中にいるというのは、すごく大事。それが私たちからのメッセージでもあります。ヨッピはたとえ壱子がどんなに詰もうが、社会から抹殺されようが関係ないんですね。利害関係なく、一緒にいるというのはやっぱりかけがえがないんですよ。みんなそういう風潮をちょっと忘れてしまっている。

──ヨッピには友人の壱子が不倫してしまったことは、ネタというかツッコミ材料のようなもの。ふたりの関係性には一切関係がない。

MEGUMI:壱子は、相手が結婚しているとは知らなかったから、罠にハマったようなものなんですけどね。でも詰む前は“映え”を気にしていたわけですよ。自分を見失っていて、モデルの子と友達になるとか、自分に利益がない人には口角をあげないとか。それがアフター不倫で変わっていく。コメディではありますけど、そういう女性の心の成長の物語でもあります。

──MEGUMIさん、今回の『カリスマ壱子』プロデュースは『マツコ会議』(日本テレビ系列)でおっしゃっていた事業計画書に書かれていたことですか?

MEGUMI:当然、ありましたね。計画書や企画書は地図だと思うんですよね。やりたいことを知らせるためには、口頭では忘れてしまいます。だから、書く。カフェを開業した、8年くらい前から始めていることです。

 1年間の「MEGUMI事業計画書」もそうですし、スタッフにはリファレンス(参考資料)の写真、動画も用意する。周囲に「こういうことだよ」と理解をしてもらう。それをやるとみんなが「そういうことね」と、分かってくれますから。

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