国内

男女を問わず盗撮被害が増 怪しい場所での隠しカメラの見つけ方

盗撮するために福岡空港内の関係者専用女子トイレに設置された2/5センチ角の小型カメラ。2021年12月(時事通信フォト)

盗撮するために福岡空港内の関係者専用女子トイレに設置された2/5センチ角の小型カメラ。2021年12月(時事通信フォト)

 盗撮事件が相次いでいる。警察庁によると、全国の盗撮事件の摘発は2012年の約2400件から2021年には約5000件と10年で2倍に急増している。盗撮には小型カメラやスマホなどが使われており、被害に気づきづらいという実態がある。盗撮に気づき、対策することはできるのか。ネット・スマホ関連の事件やトラブル実態に詳しい成蹊大学客員教授でITジャーナリストの高橋暁子さんに聞いた。

 * * *

自宅トイレに仕込んだ小型カメラで盗撮

 SNS内には、気軽に「#盗撮」などのハッシュタグを使い、家族や動物の普段の日常の姿を切り取った一枚が投稿されている。カメラを意識しない自然な姿を撮ったという意味のようだ。しかし、本当の盗撮はけしてこんな呑気で平和なものではない。

 ある時、ネット上に以下のような言葉があふれたのには理由がある。

「友人や知人の家に呼ばれて食事会はよくあること。それで盗撮されるとは思わない。怖すぎる」
「なんでこんなに盗撮が増えたの? 自分も知らない間に撮られていたらと思うとぞっとする」

 2022年4月、複数の知人女性を自宅に招いた男子大学生が、トイレなどに隠した小型カメラで盗撮をして、京都府迷惑行為防止条例違反容疑で逮捕された。男はほかにも自宅に呼ぶなどした複数人の女性を盗撮し、動画をネットに投稿していた。駅の階段などでスカート内を撮影される被害はよく耳にするが、他人の自宅に呼ばれて盗撮されるとはまず考えもしないだろう。

 2023年1月には、静岡県で赤外線装置が付いたカメラで屋内プールにいた10代女性を盗撮、会社員の男が県迷惑防止条例違反容疑で現行犯逮捕された。赤外線は可視光より物質を透過しやすく、薄手の衣服や水着などなら透過してしまうが、この機能を悪用したものだ。こちらも、「まさかそんな機能を悪用するとは」とネット上で話題になっていた。

 盗撮行為は、駅や電車など公共の場所では迷惑防止条例違反となり、お風呂やトイレなどの公共以外の場所では軽犯罪法違反となる。取締りの法令は違えど、どちらであっても被害者に対して恐怖を与え、自尊心を傷つける行為であり、けして許されるものではない。盗撮被害にあうのは女性が多いが、中には男性が被害にあうこともあり、誰にとっても決して他人事ではない。

 冒頭で述べたように、盗撮はなかなか気づきづらいが、手口を知ることである程度警戒できるようになる。このような手口を知っておくことは被害を防ぐ上で大切だ。

関連記事

トピックス

離婚を発表した加藤ローサと松井大輔(右/Instagramより)
「ママがやってよ」が嫌いな言葉…加藤ローサ(40)、夫・松井大輔氏(44)に尽くし続けた背景に母が伝えていた“人生失敗の3大要素”
NEWSポストセブン
二階堂ふみとメイプル超合金・カズレーザーが結婚
二階堂ふみ&カズレーザーは“推し婚”ではなく“押し婚”、山田美保子さんが分析 沖縄県出身女性芸能人との共通点も
女性セブン
山下美夢有(左)の弟・勝将は昨年の男子プロテストを通過
《山下美夢有が全英女子オープンで初優勝》弟・勝将は男子ゴルフ界のホープで “姉以上”の期待度 「身長162cmと小柄だが海外勢にもパワー負けしていない」の評価
週刊ポスト
2013年に音楽ユニット「girl next door」の千紗と結婚した結婚した北島康介
《金メダリスト・北島康介に不倫報道》「店内でも暗黙のウワサに…」 “小芝風花似”ホステスと逢瀬を重ねた“銀座の高級老舗クラブ”の正体「超一流が集まるお堅い店」
NEWSポストセブン
京都成章打線を相手にノーヒットノーランを達成した横浜・松坂大輔
【1998年夏の甲子園決勝】横浜・松坂大輔と投げ合った京都成章・古岡基紀 全試合完投の偉業でも「松坂は同じ星に生まれた投手とは思えなかった」
週刊ポスト
お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志と浜田雅功
《松本人志が11月復帰へ》「ダウンタウンチャンネル(仮称)」配信日が決定 “今春スタート予定”が大幅に遅れた事情
NEWSポストセブン
“新庄采配”には戦略的な狙いがあるという
【実は頭脳派だった】日本ハム・新庄監督、日本球界の常識を覆す“完投主義”の戦略的な狙い 休ませながらの起用で今季は長期離脱者ゼロの実績も
週刊ポスト
夏レジャーを普通に楽しんでほしいのが地域住民の願い(イメージ)
《各地の海辺が”行為”のための出会いの場に》近隣住民「男性同士で雑木林を分け行って…」 「本当に困ってんの、こっちは」ドローンで盗撮しようとする悪趣味な人たちも出現
NEWSポストセブン
2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《北島康介に不倫報道》元ガルネク・千紗、直近は「マスク姿で元気がなさそう…」スイミングスクールの保護者が目撃
NEWSポストセブン
娘たちとの関係に悩まれる紀子さま(2025年6月、東京・港区。撮影/JMPA)
《眞子さんは出席拒否の見込み》紀子さま、悠仁さま成年式を控えて深まる憂慮 寄り添い合う雅子さまと愛子さまの姿に“焦り”が募る状況、“30度”への違和感指摘する声も
女性セブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者が逮捕された
「ローションに溶かして…」レーサム元会長が法廷で語った“薬物漬けパーティー”のきっかけ「ホテルに呼んだ女性に勧められた」【懲役2年、執行猶予4年】
NEWSポストセブン
ヒグマの親子のイメージ(時事通信)
「なぜ熊を殺した」「行くのが間違い」役場に抗議100件…地元猟友会は「人を襲うのは稀」も対策を求める《羅臼岳ヒグマ死亡事故》
NEWSポストセブン