「傷つけないお笑い」や

「傷つけないお笑い」や「誰も傷つかない事件の記事」についても語った

お笑いは人を傷つけたり、傷つけられたりするもの

 これって、僕らの世界の「傷つけないお笑い」論争とも似ている気がしました。「誰も傷つかない事件の記事は存在しないのではないか」と高橋さんは言っていましたが、僕も「お笑いの根源は傷つくもの、自分自身も含めて、ときには誰かを傷つけるもの」だと思っています。単純化して言えば、お笑いの根源は差異(違い)ですから。小さな子供は「あいつだけ小さい」とか「あいつだけ太っている」とか、それだけで笑うでしょう。

 もちろん、大人にはポリティカル・コレクトネスがあるので、それを「善し」とはしないわけですが、「善し悪し」と「面白いかどうか」は厳密には重なりません。「誰かが傷つくかもしれない」という理由で、先回りして表現規制を求めるような風潮は、それこそ恐ろしいです。

 なんか、そういう、テレビでは流せないザラザラした部分、ゴリッとした心のしこりみたいなものを、自分は小説にしているのかもしれません。

『小説現代』に発表した短篇小説『アブノーマル』は、発達障害の芸人を主人公に据えました。僕自身の経験か? さあ、どうでしょう。

【プロフィール】ニシダ/お笑いコンビ「ラランド」のツッコミ。1994年、山口県生まれ。最終学歴は上智大学外国語学部イスパニア語学科中退。趣味は読書で年間純文学を中心に100冊以上を読む。最近では講談社やKADOKAWAから小説を発表するなど、芸人をしながら執筆活動も積極的に行なっている。

関連記事

トピックス

連日お泊まりが報じられた赤西仁と広瀬アリス
《広瀬アリスと交際発覚》赤西仁の隠さないデートに“今は彼に夢中” 交際後にカップルで匂わせ投稿か
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《永野芽郁のほっぺたを両手で包み…》田中圭 仲間の前でも「めい、めい」と呼ぶ“近すぎ距離感” バーで目撃されていた「だからさぁ、あれはさ!」
NEWSポストセブン
元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎ストーカー殺人事件》「テーブルに10万円置いていきます」白井秀征容疑者を育んだ“いびつな親子関係”と目撃された“異様な執着心”「バイト先の男性客にもヤキモチ」
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《田中圭との不倫疑惑》永野芽郁のCMが「JCB」公式サイトから姿を消した! スポンサーが懸念する“信頼性への影響”
NEWSポストセブン
騒然とする改札付近と逮捕された戸田佳孝容疑者(時事通信)
《凄惨な現場写真》「電車ドア前から階段まで血溜まりが…」「ホームには中華包丁」東大前切り付け事件の“緊迫の現場”を目撃者が証言
NEWSポストセブン
2013年の教皇選挙のために礼拝堂に集まった枢機卿(Getty Images)
「下馬評の高い枢機卿ほど選ばれない」教皇選挙“コンクラーベ”過去には人気者の足をすくうスキャンダルが続々、進歩派・リベラル派と保守派の対立図式も
週刊ポスト
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《離婚するかも…と田中圭は憔悴した様子》永野芽郁との不倫疑惑に元タレント妻は“もう限界”で堪忍袋の緒が切れた
NEWSポストセブン
成田市のアパートからアマンダさんの痛いが発見された(本人インスタグラムより)
《“日本愛”投稿した翌日に…》ブラジル人女性(30)が成田空港近くのアパートで遺体で発見、近隣住民が目撃していた“度重なる警察沙汰”「よくパトカーが来ていた」
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《スクショがない…》田中圭と永野芽郁、不倫の“決定的証拠”となるはずのLINE画像が公開されない理由
NEWSポストセブン
小室圭さんの“イクメン化”を後押しする職場環境とは…?
《眞子さんのゆったりすぎるコートにマタニティ説浮上》小室圭さんの“イクメン”化待ったなし 勤務先の育休制度は「アメリカでは破格の待遇」
NEWSポストセブン
食物繊維を生かし、健全な腸内環境を保つためには、“とある菌”の存在が必要不可欠であることが明らかになった──
アボカド、ゴボウ、キウイと「◯◯」 “腸活博士”に話を聞いた記者がどっさり買い込んだ理由は…?《食物繊維摂取基準が上がった深いワケ》
NEWSポストセブン
遺体には電気ショックによる骨折、擦り傷などもみられた(Instagramより現在は削除済み)
《ロシア勾留中に死亡》「脳や眼球が摘出されていた」「電気ショックの火傷も…」行方不明のウクライナ女性記者(27)、返還された遺体に“激しい拷問の痕”
NEWSポストセブン