白井一幸ヘッドコーチが「理想のタイプ」と語っていた藤谷美和子

白井一幸ヘッドコーチが「理想のタイプ」と語っていた藤谷美和子(2002年撮影)

「理想のタイプ」の大きな変化

 しかし、入団当初は違う一面もあった。少し話が逸れるように思うかもしれないが、日刊スポーツ出版社発行『プロ野球選手写真名鑑』の「理想のタイプ」変遷を見てみよう。

1984年:控えめで自分をたててくれる人
1985年:控えめで自分をたててくれる人
1986年:控えめで自分をたててくれる人。藤谷美和子
1987年:明るく控えめな女性。市毛良枝
1988年:藤谷美和子のような新人類ギャル
1989年:藤谷美和子のような支えてあげたくなるタイプの女性
1990年:藤谷美和子のような支えてあげたくなるタイプの女性

 入団当初は「控えめで自分をたててくれる人」とちょっと自己中心的(?)な一面もあった。しかし、1986年に藤谷美和子の魅力に気付くと、徐々に自らの立場を変えていく。翌年は市毛良枝に気持ちを寄せるも、1988年には「藤谷美和子のような新人類ギャル」と想いが再燃し、翌年には「藤谷美和子のような支えてあげたくなるタイプの女性」と変化。わずか3年前まで「控えめで自分をたててくれる人」を好んでいた男が、「支えてあげたくなる」ほど藤谷美和子に熱を上げてしまう。

 この考え方の変化は、白井の人生に好影響を与えたのではないか。

 藤谷はドラマ『ゆうひが丘の総理大臣』『池中玄太80キロ』などで人気を博し、NHK連続テレビ小説『心はいつもラムネ色』(1984年10月~1985年3月)にも出演。チェッカーズの藤井郁弥がファンを公言するなど芸能界でも人気の高い女優だった。

 白井は1993年12月に挙式。その相手は藤谷美和子ではなかったが、監督や選手を支えるコーチ業で成功を収めた白井にとって、考え方を一変させた藤谷の存在は大きかったと推測できる。ヘッドとして、三塁コーチャーとして陰で侍ジャパンを支えた白井コーチ。彼の性格に大きな影響を与えた藤谷美和子も世界一達成を喜んでいるだろう。

■文/岡野誠:ライター、松木安太郎研究家、プロ野球選手名鑑研究家。日刊スポーツの『選手名鑑』は1991年に「理想のタイプ」などの項目が消滅。今も復活してほしいと願っている。NEWSポストセブン掲載の〈検証 松木安太郎氏「いいボールだ!」は本当にいいボールか?〉(2019年2月)が第26回『編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞』デジタル賞を受賞。著書『田原俊彦論 芸能界アイドル戦記1979-2018』(青弓社)では本人へのインタビューや関係者への取材、膨大な一次資料の緻密な読解で話題に。

関連キーワード

関連記事

トピックス

松本潤「大河」後に待ち受ける嵐の最終決戦「冬の陣」 結成25周年を前に水面下で繰り広げられる攻防戦
松本潤「大河」後に待ち受ける嵐の最終決戦「冬の陣」 結成25周年を前に水面下で繰り広げられる攻防戦
女性セブン
平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太 ハワイでお揃いジュエリー購入の“願掛け”、ハワイ事務所設立の動きも
平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太 ハワイでお揃いジュエリー購入の“願掛け”、ハワイ事務所設立の動きも
女性セブン
注目の女性芸人・あぁ〜しらきさん
《男かな?女かな?でブレイク》「あぁ~しらき」貝殻ビキニのキャラ「いつテレビでできなくなるのか」の苦悩と「ネタが生まれた瞬間」
NEWSポストセブン
小室圭さん眞子さんの元へ、佳代さん(右)が…
小室圭さん・眞子さん夫妻が豪邸にまもなく引っ越し 母・佳代さんは3年越し渡米へ向けて準備か
女性セブン
『踊る大捜査線』続編、2月にクランクインか 難色示していた織田裕二は出演快諾、不仲説があった柳葉敏郎も共演へ
『踊る大捜査線』続編、2月にクランクインか 難色示していた織田裕二は出演快諾、不仲説があった柳葉敏郎も共演へ
女性セブン
「りりちゃん」こと渡辺真衣被告
【衝撃の法廷レポ】頂き女子りりちゃん「5000万以上いただいてるおぢ」との証拠LINEと4000万円貢いだホストの意外な現在
NEWSポストセブン
息子は二宮和也(40才)の第2子と同級生の相葉雅紀
相葉雅紀「高級レストランで1才息子が号泣」の大ピンチ 周囲に頭を下げながら外に出て子をあやすファインプレー
女性セブン
財産分与が発生するのか(写真/AFLO)
羽生結弦、105日離婚の元妻が財産分与で推定2億円超を手にする可能性も 「婚姻期間の収入」が対象
女性セブン
森久美子
【堂々闊歩】女優・森公美子 ネット上で吹き荒れた「死亡説」吹き飛ばす黒タイトワンピ姿 
NEWSポストセブン
イケメンを“お持ち帰り”した王林
王林に初ロマンス カラオケバーで意気投合した男性歌手を“お持ち帰り”、グイグイ引っ張りホテルへ
女性セブン
深田恭子と杉本会長(時事通信フォト)
《結婚目前で破局》深田恭子の交際相手が購入していた「平均販売価格20億円の超高級レジデンス」と「ハリー・ウィンストンの指輪」
NEWSポストセブン
「KANA-BOON」のドラム担当の小泉貴裕(こいちゃん)
《ほんまに俺の子?》「KANA-BOON」ドラム担当が20代アイドルと妊娠・中絶トラブル 結婚ほのめかしながら交際、最後は「事務所が認めてくれない」
NEWSポストセブン