動物性脂肪への依存は薬物依存よりしぶとい

動物性脂肪への依存は薬物依存よりしぶとい

 3つめはアルコール飲料です。アルコールはどんな種類であっても分解される際に肝臓で中性脂肪が作られます。太りにくいアルコール飲料というものはありません。「ワインは内臓脂肪がつきにくい」といわれていますが、これは赤ワインのポリフェノールを魚に与えた実験から出てきた話です。ただ、この実験結果を体重60kgの人間に当てはめると、赤ワインを毎日3本以上飲まなければならなくなります。これでは脂肪が落ちるどころか、体を壊してしまいます。

 健康的にやせたいなら、食事の基本となる主食は玄米にし、おみそ汁を添えましょう。玄米に含まれるγ-オリザノールと、みその原料である大豆に含まれるβ-コングリシニンには、脂肪を燃やして生活習慣病を予防する善玉物質アディポネクチンを増やす働きがあるためです。

 ただし玄米を精米して白米にすると、γ-オリザノールの量は30%以下まで減少します。

 残念ながら、日本人の40%は遺伝的にアディポネクチンの分泌量が少なく、アディポネクチンを欧米人の3分の2以下しか作ることができません。しかも、内臓脂肪が増えるとアディポネクチンがさらに減少するため、内臓脂肪がますますたまりやすくなります。この悪循環を断ち切るには、アディポネクチンを増やす食材を積極的に摂ることが大切なのです。

 特にγ-オリザノールには驚くべき効果があります。

 覚醒剤やアルコール、たばこのニコチンを習慣的に摂取していると依存症になることはご存じでしょう。これらを摂取すると、脳の報酬系と呼ばれる部分に異常な反応が起きるため、どれだけ摂取しても満足感が得られず、やめたくてもやめられなくなります。

 近年、肉や牛乳に含まれる動物性脂肪も依存性が高いことがわかりました。しかも、その依存性の強さは覚醒剤などの違法薬物と同じか、それ以上に強く、内臓脂肪のもとになる動物性脂肪の摂取をやめるのは非常に困難です。そのため、どんどん脂肪がたまって肥満になります。

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