100歳まで生きる人の特徴【その1】
「スーパーセンチナリアンの100歳時点でのNT-proBNPの平均値は、ほかの百寿者と比べても顕著に低く、加齢に伴う心臓の衰えが少ないことが判明しました」
一方のアルブミンは、血液や体内の水分量を調節し、血管内の物質の運搬を助ける役割を果たしている。アルブミン値は概ね4g/dl以上が正常で、3.5g/dl以下は低栄養状態とされる。
「105歳以上の人ほど100歳時点のアルブミンの値が高く、栄養状態がよいことがわかった。栄養状態がよいということは、たんぱく質を保てているということ。これはフレイル予防にもつながる大事なポイントです」
フレイルとは、加齢により心身が衰える状態を指す言葉だ。フレイルで痩せたり歩行が遅くなったりすると、特定の病気がなくても全身状態が悪化することがある。筋力が低下して転倒しやすくなり、骨折などによる寝たきりのリスクが増すことから、その予防の重要性が指摘されている。
「105歳以上でアルブミンの数値が高く栄養状態がよいということは、骨格筋が維持されフレイルになるのが遅いということ。認知機能、心臓血管系の機能の維持、フレイル予防の3つが健康寿命に大きな影響を及ぼすと考えられます」
※週刊ポスト2023年4月7・14日号