同検査では、国立がん研究センター中央病院が長年収集したがん患者の血液標本から見出した、がんの種類ごとに見られるマイクロRNAの組成パターンを利用して検査する。その検出精度は99%に達するという。
室井氏が今後の一般化を期待するのが認知症の早期発見が目的のアミロイドPET検査だ。
「従来の検査ではアルツハイマー病の診断は症状の経過や脳の萎縮具合を過去の病理診断例と比較するのが限界でした。それが造影剤を注射してCT検査をすることで、原因物質とされるアミロイドβタンパクの脳内貯留の有無や蓄積の進行具合を調べることができ、アルツハイマー病を正確に区別・評価することが可能になりました」(室井氏)
日々、進化する情報に注意を払いたい。
※週刊ポスト2023年4月28日号