4月23日に行われた函館市長選挙で、無所属新人の大泉潤氏(57才)が現職で4期目を目指す工藤寿樹氏(73才)を破り、初当選を果たした。工藤氏に7万票以上の大差をつけての当選はまさに圧勝。大泉潤氏は、タレント・俳優の大泉洋(50才)の実兄であり、北海道における“大泉ブランド”の圧倒的な強さを見せつける結果となった。
当選確実となった後のインタビューでは、大泉洋に対して〈彼がいなければこの勝利はなかったわけであります。本当にありがとうと伝えたいですね〉とコメントした大泉潤氏。しかし、選挙期間中に大泉洋が函館を訪問して応援演説をすることはなかった。
「大泉潤氏は函館市職員として工藤市長の秘書を務めたこともあり、いわば“師弟対決”としても注目された選挙戦でした。ここで大泉洋さんが函館で応援演説をすれば、もっと盛り上がったはずですが、潤氏は弟の直接的な助けを借りずに当選したわけです。それはつまり、函館市、そして北海道における“大泉ブランド”の強さが証明された結果と言えるでしょう」(政治記者)
北海道テレビのバラエティ番組『水曜どうでしょう』や演劇ユニット「TEAM NACS」での活動をきっかけに、北海道のローカルタレントとしてブレイクし、さらには全国区の人気者となった大泉洋。数々の映画・ドラマに出演するだけでなく、2020年、2021年、2022年と3年連続でNHK紅白歌合戦の司会を務めるなど、まさに日本を代表する俳優のひとりとなっている。
全国区となった今も、複数の北海道のローカル番組にレギュラー出演中。大泉洋の出演ドラマの北海道での視聴率は、他の地域よりも高くなるという。
「北海道では間違いなく大泉洋さんは“最も人気のある芸能人”ですね。若い世代はもちろん、高齢の視聴者からも“洋ちゃん”と呼ばれて親しまれています。両親とも教師という堅実な家庭出身であるというのも地元では有名な話で、それも大泉洋の好感度を高めています。大学生時代からローカル番組に出ているので、その頃から我が子の成長を見守るかのように活躍を見ている視聴者も多いでしょう。そんな“洋ちゃん”のお兄さんですから、もちろん好感度も高いですし、選挙で圧勝するのも当然だと思います」(北海道出身のメディア関係者)
国政進出を期待する声
“洋ちゃん人気”の後押しがあったのは間違いないだろうが、そもそも大泉潤氏に対する評価も高い。ネットでは、
〈もともときちんと実績を積み上げてきた方ですよね。とても謙虚な姿が素晴らしい〉
〈非常に魅力ある街が非常に興味も魅力もある長を選んだ〉
〈コツコツと積み上げてきた、こういう人がトップになるべきです〉
などと、市役所の職員としての実務経験が高く評価されており、今後の市政への期待も大きい。