国内

7月総選挙後の政界再編を予測 「自民・維新大連立」誕生で馬場伸幸氏が副総理、橋下徹氏が内閣顧問の可能性も

維新が自民党と大連立を組めば、馬場伸幸・代表が副総理という可能性も(時事通信フォト)

維新が自民党と大連立を組めば、馬場伸幸・代表が副総理という可能性も(時事通信フォト)

 吹き出した解散風。政治ジャーナリストの野上忠興氏は、通常国会会期末の6月21日解散、大安の7月23日投票が有力と見ている。一方、統一地方選と衆参補選の結果から浮かび上がったのは、日本維新の会の躍進と公明党の集票力大幅低下だ。いざ総選挙となれば、政界勢力図が大きく塗り替えられる可能性が指摘されている。もしも、総選挙で自公が過半数(233議席)を割った場合、自民党では岸田下ろしと「連立組み替え」をめぐる政争が始まる。

 過半数までわずかであれば、岸田首相は補完勢力として国民民主党を自公連立に加えることで過半数を確保し、政権延命を図ろうとするはずだ。

 すでに布石は打たれている。

 国民民主の連立参加構想は昨年末にも報じられた。同党の玉木雄一郎・代表は政権参加に前向きとされ、昨年は予算案に賛成、今国会は予算案反対に回ったものの、岸田首相が打ち出した「子育て支援」について自公は野党である国民民主を加えた3党で異例の実務者協議を続けている。

 だが、自民党にはそれを良しとしない勢力がある。

 野上氏は「国民民主と組むか、維新と組むか」の激しい路線対立が起きると指摘する。

「自公が過半数割れすれば岸田首相の引責辞任は避けられないでしょうが、首相はやめる前に国民民主との連立に動くでしょう。自公+国民の新たな連立の枠組みさえ残せば岸田派、麻生派、茂木派という現在の主流3派の主導で後継首相を担ぎ、影響力を残すことができるからです。しかし、それに対抗して、安倍派などから“敗戦責任がある岸田主導の亜流政権は認めない”と、維新とのいわば救国大連立を目指す勢力が出てきて激しく争うことになる」

 まさに政界大激震だ。そのとき「自民・維新大連立」のキーマンとなるのは菅義偉・元首相だという。岸田首相の政敵で、維新の中枢とも、公明党・創価学会の中枢とも太いパイプを持つことで知られる。

「打倒岸田を鮮明にしている維新は岸田首相とは絶対に組まない。自民党で維新と交渉できるのは菅氏だけです。維新は連立の条件として岸田退陣と、自民党が維新が受け入れられる後継総理を選ぶことを当然要求するでしょう。そうなれば安倍派や菅グループ、二階派などによる主流派の入れ替えという自民党内の政権交代が起きる。

 問題は公明党の動向です。自民と維新の大連立となれば、公明党が反発して連立離脱や閣外協力に転じることが予想されるが、公明とパイプのある菅氏であればそれを引き止められる可能性がある」(野上氏)

 大連立政権ができたとき、次期首相に「維新が受け入れられる首相」として菅氏が返り咲くか、あるいは前回の自民党総裁選で菅氏が後継者として担いだ河野太郎氏など他の人物が就任するかはまさに「維新次第」ということになる。

関連キーワード

関連記事

トピックス

優勝パレードには真美子さんも参加(時事通信フォト/共同通信社)
《頬を寄せ合い密着ツーショット》大谷翔平と真美子さんの“公開イチャイチャ”に「癒やされるわ~」ときめくファン、スキンシップで「意味がわからない」と驚かせた過去も
NEWSポストセブン
デート動画が話題になったドジャース・山本由伸とモデルの丹波仁希(TikTokより)
《熱愛説のモデル・Nikiは「日本に全然帰ってこない…」》山本由伸が購入していた“31億円の広すぎる豪邸”、「私はニッキー!」インスタでは「海外での水着姿」を度々披露
NEWSポストセブン
生きた状態の男性にガソリンをかけて火をつけ殺害したアンソニー・ボイド(写真/支援者提供)
《生きている男性に火をつけ殺害》“人道的な”窒素吸入マスクで死刑執行も「激しく喘ぐような呼吸が15分続き…」、アメリカでは「現代のリンチ」と批判の声【米アラバマ州】
NEWSポストセブン
“アンチ”岩田さんが語る「大谷選手の最大の魅力」とは(Xより)
《“大谷翔平アンチ”が振り返る今シーズン》「日本人投手には贔屓しろよ!と…」“HR数×1kmマラソン”岩田ゆうたさん、合計2113km走覇で決断した「とんでもない新ルール」
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の学生時代
《被害者夫と容疑者の同級生を取材》「色恋なんてする雰囲気じゃ…」“名古屋・26年前の主婦殺人事件”の既婚者子持ち・安福久美子容疑者の不可解な動機とは
NEWSポストセブン
ソウル五輪・シンクロナイズドスイミング(現アーティスティックスイミング=AS)銅メダリストの小谷実可子
《顔出し解禁の愛娘は人気ドラマ出演女優》59歳の小谷実可子が見せた白水着の筋肉美、「生涯現役」の元メダリストが描く親子の夢
NEWSポストセブン
ドラマ『金田一少年の事件簿』などで活躍した古尾谷雅人さん(享年45)
「なんでアイドルと共演しなきゃいけないんだ」『金田一少年の事件簿』で存在感の俳優・古尾谷雅人さん、役者の長男が明かした亡き父の素顔「酔うと荒れるように…」
NEWSポストセブン
マイキー・マディソン(26)(時事通信フォト)
「スタイリストはクビにならないの?」米女優マイキー・マディソン(26)の“ほぼ裸ドレス”が物議…背景に“ボディ・ポジティブ”な考え方
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
《かつてのクマとはまったく違う…》「アーバン熊」は肉食に進化した“新世代の熊”、「狩りが苦手で主食は木の実や樹木」な熊を変えた「熊撃ち禁止令」とは
NEWSポストセブン
アルジェリア人のダビア・ベンキレッド被告(TikTokより)
「少女の顔を無理やり股に引き寄せて…」「遺体は旅行用トランクで運び出した」12歳少女を殺害したアルジェリア人女性(27)が終身刑、3年間の事件に涙の決着【仏・女性犯罪者で初の判決】
NEWSポストセブン
ガールズメッセ2025」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
佳子さまの「清楚すぎる水玉ワンピース」から見える“紀子さまとの絆”  ロングワンピースもVネックの半袖タイプもドット柄で「よく似合う」の声続々
週刊ポスト
永野芽郁の近影が目撃された(2025年10月)
《プラダのデニムパンツでお揃いコーデ》「男性のほうがウマが合う」永野芽郁が和風パスタ店でじゃれあった“イケメン元マネージャー”と深い信頼関係を築いたワケ
NEWSポストセブン