ドクター南雲式水シャワーのやり方
冷やすことで脂肪を燃焼
実は水シャワーは「冷え症」の対策としてもかなり有効です。地球上のどこにいてもヒトの体温が37度前後に保たれるのは、暑い環境では汗をかき、毛穴を広げたりすることで熱を体外に放出して深部体温を下げるから。寒い環境では、脂肪を燃焼して深部体温を上げているからです。
ということは、冷え性で悩む人が最終的に深部体温を上げるには、体を冷やしたほうがいい。暖房器具や防寒具で外からいくら温めても、脂肪が燃焼して深部体温が上がることはありません。膝から下、肘から先だけでも冷たい水をかけて外に出てみると、手足がポカポカしてくるはずです。
私は日曜の朝、いつも冷たい水シャワーを浴びてから外でトレーニングをしています。普通なら冬場の寒い朝に半袖短パンで外にいきなり出るのは苦痛を伴うでしょうが、水シャワーの後なら逆に体中がポカポカして運動効果も高まります。
実は人間の体内で脂肪を燃焼させているのは、細胞内にあるミトコンドリアです。
そして、ミトコンドリアの重要な役割は体内活動に必要なアデノシン三リン酸(ATP)を作り出すこと。年齢とともに減少するミトコンドリアを増やし、機能を高めるには、食事による必要な栄養素の摂取が基本ですが、私の場合は体を冷やすことによる脂肪の燃焼に着目したわけです。
健康にいいとされることは何でも試してきましたが、これが一番です。
※週刊ポスト2023年5月26日号