野菜ジュースは糖質がたっぷり(写真/PIXTA)
恐ろしいのはそうした情報が故意に伏せられているケースもあるということだ。2018年に海洋保護団体「オセアナ」の研究者が、アメリカで人気の魚のサンプル449匹を検査したところ、5匹に1匹の割合で魚種を偽る不正表示があったという報告がある。
「産地偽装によって潜在的な汚染物質、食中毒などの健康被害を引き起こしかねないとして問題になりました」
養殖の魚にも危険がある。
「養殖魚の多くの種、特にサーモンは感染症を避けるために日常的に高レベルの抗生物質が投与されています。また、2017年の中国・大連理工大学の研究によると世界中の魚粉製品には高レベルの抗生物質だけでなく、何百もの抗生物質耐性遺伝子があることが明らかになりました。それらをエサとした養殖魚を食べ続けていれば、人間にも抗生物質への耐性ができてしまう可能性は充分にあり得ます」
食物繊維が豊富だと聞いて、大豆ミートを食べ始めた都内在住のパート・Nさん(54才)は最近、肌ツヤが悪いと訴える。
「スリムな体形になりたくてカロリーが低くたんぱく質も摂れる大豆ミートをお肉の代わりにしていたんです。するとだんだん、髪の毛のツヤがなくなって……肌もカサつくようになりました」
その原因は意外にもたんぱく質不足だった。肉を同量の大豆ミートに置き換えると、たんぱく質の摂取量が下がってしまうのだ。
「大豆のたんぱく質含有量は動物性食品に比べて少ないため、肉や魚をすべて大豆ミートに置き換えた場合、たんぱく質不足となるリスクが。そうなると筋肉量減少による基礎代謝の低下や肌荒れなどが起こります」(望月さん)
また大豆ミートに含まれる食物繊維は不溶性のものが多く、腸内の水分を吸収するため、けいれん性便秘や腸疾患の人は症状が悪化するリスクがあるという。
※女性セブン2023年6月29日号
体を蝕む食べ物と食べ方一覧