スポーツ

「おかげさまで打てました」とメッセージが…大谷翔平に25食分の弁当を運んだ日本料理屋店主が明かす「ホームラン弁当」の中身

『古都』店長の松木さん。大谷の弁当を作るのは「男冥利に尽きる」という

『古都』店長の松木さん。大谷の弁当を作るのは「男冥利に尽きる」という

 ホームラン数でリーグ単独トップの24本塁打を放ち、絶好調のエンゼルス・大谷翔平(28)。2018年の渡米以来、その活躍を「食」の面で支えてきた人がいる。現地の日本料理店『古都』の店長、松木保雄さん(75)だ。自身もスタジアムまで足を運んで観戦する機会も多く、店の営業中は試合中継が気になって仕方がないという大の“大谷ファン”でもある。

「大谷選手がホームランを打てるように、『ホームラン弁当』と名付けた弁当を作り、スタジアムまで配達していました。そのほかにも大谷選手を応援するために、栄養面も考えて色々と作りましたね」(松木さん、以下同)

 ホームラン弁当は、かつて同店でアルバイトとして働いていた大谷選手の通訳、水原一平さん(39)から「ホームランが打てる弁当をお願いします」と注文が入ったことで、考案された。

「ビッグエビフライや虹鱒(トラウト)のいくら乗せ、先端に野球ボールがついた串につくねを刺した料理などを弁当の中に入れました」

 エビフライは「大きなフライ」をホームランに、虹鱒はエンゼルスの主砲、トラウト選手にそれぞれ引っかけて作ったという。

 メジャーリーガー、しかも米野球史上で唯一無二と言われる「二刀流」のスーパースターに弁当を作る……その伏線となるような出会いは、大谷がエンゼルスへ移籍した直後に訪れた。大谷が、水原さん夫妻と一緒に古都へ食事に来たのだ。窓際のテーブル席に座っていた大谷に、「どうも来ていただいてありがとうございます」と挨拶した時の様子を、松木さんは昨日のことのように思い出す。

「その時はお任せで、前菜とか煮物を出して、最後はお寿司だったかな。たくさん食べてくださいました。お酒は飲まれなかったですね。水でした。お体の管理は完璧にされているんだろうなと思いました」

 その後、大谷が店に姿を見せることはなく、テレビの画面を通じて、応援を続けた。そして2021年秋、大谷がMVPに輝けるかどうかで世論が大騒ぎしている時だった。

「お願いがあるんですけど」

 かかってきた電話の相手は水原さん。電話の内容は、「翔平に弁当を作ってほしい」ということだった。最初は店のメニューからの注文を車で約20分かけてスタジアムに届けた。それが徐々に「お任せ」に変わり、長崎県産の穴子を使った「穴子丼」、北海道産のホタテをメインにした「オホーツク丼」を作ったり、店が休みの日には、妻が自宅で作ったビーフシチューを持って行った。

「大谷選手が登板の日には、さっぱりした感じのものにしました。山芋のぶっかけ茶そばとおにぎりを作りましたね。投げる時って緊張するんですよ」

関連キーワード

関連記事

トピックス

降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
警視庁がオンラインカジノ店から押収したパソコンなど(時事通信フォト)
《従業員や客ら12人現行犯逮捕》摘発された店舗型オンカジ かつての利用者が語った「店舗型であれば”安心”だと思った」理由とは?
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
看護師不足が叫ばれている(イメージ)
深刻化する“若手医師の外科離れ”で加速する「医療崩壊」の現実 「がん手術が半年待ち」「今までは助かっていた命も助からなくなる」
NEWSポストセブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン
キール・スターマー首相に声を荒げたイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
《英国で社会問題化》疑似恋愛で身体を支配、推定70人以上の男が虐待…少女への組織的性犯罪“グルーミング・ギャング”が野放しにされてきたワケ「人種間の緊張を避けたいと捜査に及び腰に」
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
【新宿タワマン殺人】和久井被告(52)「バイアグラと催涙スプレーを用意していた…」キャバクラ店経営の被害女性をメッタ刺しにした“悪質な復讐心”【求刑懲役17年】
NEWSポストセブン
女優・遠野なぎこの自宅マンションから身元不明の遺体が見つかってから1週間が経った(右・ブログより)
《上の部屋からロープが垂れ下がり…》遠野なぎこ、マンション住民が証言「近日中に特殊清掃が入る」遺体発見現場のポストは“パンパン”のまま 1週間経つも身元が発表されない理由
NEWSポストセブン
幼少の頃から、愛子さまにとって「世界平和」は身近で壮大な願い(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
《愛子さまが11月にご訪問》ラオスでの日本人男性による児童買春について現地日本大使館が厳しく警告「日本警察は積極的な事件化に努めている」 
女性セブン