「刺し身の盛り合わせ」はより注意して商品を選びたい(写真/PIXTA)

「刺し身の盛り合わせ」はより注意して商品を選びたい(写真/PIXTA)

割引商品はすでに消費期限切れ

 健康を考えたら、なるべくなら総菜や弁当に頼らないのがもちろん理想ではあるが、頼りたくなる日があるのも現実だ。

 では、どうやって安全な商品を見分ければいいのだろうか。垣田さんは、添加物をチェックする独自の「スラッシュルール」を紹介する。

「商品の表示ラベルには、原材料と添加物が明確に区別して書かれています。原材料名と添加物名が別々の欄に表記されていることもありますが、多くの場合は、原材料名の欄に途中で入っている『/』以降が添加物の名称です。同じような総菜なら添加物を見比べて、少ない方を選ぶといいでしょう」

 最近はバックヤードや調理場が見えるようにしている店も多いが、調理の様子も判断材料になる。

「従業員がきちんとマスクをしているのは当然のこと、清潔に保たれているかどうかなど、衛生の観点からチェックしてください。最近は消費者に安心してもらうために、できるだけ裏側を見せようというところは多い。見せない店よりも、見せている店の方が安心できます。また、バックヤードは規模が小さいほど衛生面の質が落ちるといえる。近所のスーパーなどを見比べるといいでしょう」(垣田さん・以下同)

 どの工程から調理しているのかは別問題として、「作りたて」であるかどうかもポイントだ。

「1日に3回に分けて弁当を作るなど、品出しの回数が多いお店ほど安心できる。一度に大量に作って売り場に置いておくと、食中毒のリスクも高まります。何度も作るには、人件費も手間もかかりますが、それだけお金をかけて細やかな対応をしているということ。何度も出来たてを提供したり、小まめにバックヤードから商品を出し入れしている店舗を選ぶといいでしょう」

 値上げが続くいま、つい安いものに目がいってしまうが、閉店間際に過剰に割引されているものにはやはり注意が必要だ。

「総菜の消費期限は、調理後8〜10時間ぐらいですが、書かれている期限が、パックの蓋を閉めた時間から計算されていることもあります。開店直前に並んだものが、閉店間際に期限が切れていることもありうる。なので、閉店間際に値引きされたものは、あまり買わない方がいい。翌日食べるのはもってのほかです」(郡司さん)

 総菜やテイクアウトが全盛期のいまだからこそ、良くも悪くもさまざまな食品が入り乱れている。

 自分自身の目で安心と安全を見極め、食卓と健康を守る力を身につけたい。

※女性セブン2023年7月13日号

「フルーツパック」も(写真/PIXTA)

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中食市場は拡大

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