「相談できなくて悩んでいる女性が多い性の問題についても発信していきたいんです」
「性を語るなんて恥ずかしい」という風潮を変えていきたい
今年6月にはキッコーマンニュートリケア・ジャパンのゆらぎ年代の女性を守る成分『ゲニステイン』のアンバサダーに就任。インスタライブではファンからのリクエストに応え、女性の体についてのテーマも扱う。
「反応が大きいのは、子宮も含めた女性の性の問題。やっぱり、誰にも言えず悩みを抱えている人が多いと感じます。今、フェムケア(女性ならではの健康に意識し気づかうこと)への関心が高まり、膣も含めた女性器全般や、女性の性欲についても語れるようになったとはいえ、私たち世代にはハードルが高い。
強いタブー感の背景には、『女の子がそんなところを触っちゃいけません!』といった幼児期からの性教育の刷り込みがあるからでしょうね。
この前、ライブ配信で、女性器のお手入れ方法を話題にしたら、『私、自分のは見たことがありません』『触るのも怖い』といった意見が飛び交っていました。でも自分を知ることは自分を愛すること。今、デリケートゾーン用の美容液やオイル、洗浄に適したソープなども登場しています。
私たち更年期世代には、女性ホルモンが減ることで起こるニオイの対策や、加齢とともに委縮した膣や女性器の悩みを改善する治療を行うクリニックもあります。そういう知識があるだけでも、悩みは楽になると思うんですよね。
『性を語るなんて恥ずかしい』『セックスは男性に合わせるもの』といった風潮がなくなれば、世の中全体が優しくつながっていくようにも思うんです」。
自分が情報発信をすると同時に、みんなと学んでいきたいと語る。それは自身も更年期の真っただ中だから。
「ホットフラッシュもしばしばあります。『あ、汗の気配があるな』と思うと、どこにいても汗がダラダラ出てくるんです。番組の収録中に汗が止まらなくなったらどうしよう、と考えない日はありません。家にいるときは、クーラーと扇風機をフル稼働させますが、すると今度はスーッと汗が引いて凍えるような寒さになるんです。
あるとき、電車で移動していたら汗が吹き出てきたこともありました。したたる汗をぬぐっていたら、隣に座っていた若い女性が、ちょっと怪訝な顔をしていました。私も20代30代のときには自分の体にこんなことが起こるとはわからなかった。彼女も30年後に同じような状態になって『あのときの、おばさんは更年期だったんだ』と思いあたるのかもしれませんね」
40代後半には気持ちのアップダウンが激しくなった時期もあるという。
「そんなときは、親しい友達に『もうだめだ~』とワンワン泣きついたりしてました。それで救われたところもあるので、不安な時に人に助けを求めるのはホントに大切。これは声を大にして言いたいです!
あとは動悸。眠る前に胸がどきどきして、『いったいどうしちゃったの!?』と不安に思ったんですが、更年期が原因だとわかり、そのときは漢方薬や市販薬で対策をしました。今はサプリメントでかなりラクになりました。年齢を重ねるほど、信頼できる婦人科のかかりつけ医を作ることも大切ですね」
小学1年生から高校3年生までバレエを習っていた彼女。撮影でも優雅で柔軟性のあるポーズを自然にとっている。体のケアとして、今は週に2回キックボクシングに通う。
「とにかく、体の柔軟性は大切。体が動きにくいと思ったら、少しずつストレッチをして可動域を広げていますよ。少しは無理をしつつ、現状維持と可能性の拡大を自分のペースでやっていかないと、いざというときに体が動かないんですよね」
「いざというとき」に恋愛は含まれているのだろうか。今の彼女が醸し出す大人の女性の色香は、多くの人の心をつかむ。
「ホットフラッシュ、動悸、気持ちのアップダウン・・・更年期の症状はありますが、向きあっていきます」