国内

「心臓病の最高権威」国循・大津欣也理事長に研究論文捏造・改ざん疑惑、直撃取材に語ったこと

大津欣也理事長(国立循環器病研究センターホームページより)

大津欣也理事長(国立循環器病研究センターホームページより)

 心臓病の分野で日本の最高権威とされる国立循環器病研究センター(国循、大阪・吹田市)。その経営トップである大津欣也理事長(64)が20年前から研究論文を不正に改ざんしていた疑惑が判明した。疑惑の論文には、大津理事長を中心に大阪大学循環器内科の関係者が多数携わっている。日本の医学研究の信頼が揺らぐ重大疑惑をジャーナリスト・岩澤倫彦氏が追った。【前後編の後編。前編から読む

もう一人の疑惑の著者

 2022年4月、大津氏の肝煎りで国循に「再生医療センター」が新設された。リーダーとなる研究者として、ロンドン大学現役教授で大阪大学出身のS氏が招聘される。

 そのS氏が責任著者などの立場で関わった10の研究論文についても、今年3月、世界の科学者たちが研究論文を検証するウェブサイト「パブピア」に不正行為の疑いが指摘されている。(7月19日時点では15)

 例えば、2つの論文の画像を並べてこんな疑問が呈されている。

〈別の実験画像を90度回転させ、使用しているのではないか?〉

 この指摘に対して、S氏はパブピア上で次のような回答を寄せた。

〈コメントありがとうございます。不適切な画像のようです。早急に調査し、必要な対応をさせていただきます〉

 この回答を見る限り、S氏は実験画像の不正行為を認めている。

 この他、〈別の論文で使用されている実験画像が使用されている。何が起こったのか、どちらが正しいのか、著者はコメントできるか?〉という疑問も投げかけられていた。これには〈調査を行う〉、とS氏は回答したが、約3か月が経過した現在も追記はない。

関連キーワード

関連記事

トピックス

電撃引退を発表した西内まりや(時事通信)
電撃引退の西内まりや、直前の「地上波復帰CMオファー」も断っていた…「身内のトラブル」で身を引いた「強烈な覚悟」
NEWSポストセブン
悠仁さまの大学進学で複雑な心境の紀子さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、大学進学で変化する“親子の距離” 秋篠宮ご夫妻は筑波大学入学式を欠席、「9月の成年式を節目に子離れしなくては…」紀子さまは複雑な心境か
女性セブン
ニューヨークのエンパイヤ・ステイトビルの土産店で購入したゴリラのぬいぐるみ「ゴンちゃん」は、公演旅行に必ず連れて行く相棒
【密着インタビュー】仲代達矢・92歳、異色の反戦劇を再々演「これが引退の芝居だと思ってもいないし、思いたくもないんです」 役者一筋73年の思い
週刊ポスト
現在は5人がそれぞれの道を歩んでいる(撮影/小澤正朗)
《再集結で再注目》CHA-CHAが男性アイドル史に残した“もうひとつの伝説”「お笑いができるアイドル」の先駆者だった
NEWSポストセブン
『THE SECOND』総合演出の日置祐貴氏(撮影/山口京和)
【漫才賞レースTHE SECOND】第3回大会はフジテレビ問題の逆境で「開催中止の可能性もゼロではないと思っていた」 番組の総合演出が語る苦悩と番組への思い
NEWSポストセブン
この日は友人とワインバルを訪れていた
《同棲愛を本人直撃》TBS報道の顔・山本恵里伽アナが笑顔で明かした“真剣交際”と“結婚への考え”「私なんかと、貴重な時間をずっと共有してくれている人」
NEWSポストセブン
永野芽郁の不倫騒動の行方は…
《『キャスター』打ち上げ、永野芽郁が参加》写真と動画撮影NGの厳戒態勢 田中圭との不倫騒動のなかで“決め込んだ覚悟”見せる
NEWSポストセブン
電撃の芸能界引退を発表した西内まりや(時事通信)
《西内まりやが電撃引退》身内にトラブルが発覚…モデルを務める姉のSNSに“不穏な異変”「一緒に映っている写真が…」
NEWSポストセブン
山本アナは2016年にTBSに入局。現在は『報道特集』のメインキャスターを務める(TBSホームページより)
《TBS夜の顔・山本恵里伽アナが真剣交際》同棲パートナーは“料理人経験あり”の広報マン「とても大切な存在です」「家事全般、分担しながらやっています」
NEWSポストセブン
入院された上皇さまの付き添いをする美智子さま(2024年3月、長野県軽井沢町。撮影/JMPA)
美智子さま、入院された上皇さまのために連日300分近い長時間の付き添い 並大抵ではない“支える”という一念、雅子さまへと受け継がれる“一途な愛”
女性セブン
交際が伝えられていた元乃木坂46・白石麻衣(32)とtimelesz・菊池風磨(30)
《“結婚は5年封印”受け入れる献身》白石麻衣、菊池風磨の自宅マンションに「黒ずくめ変装」の通い愛、「子供好き」な本人が胸に秘めた思い
NEWSポストセブン
母の日に家族写真を公開した大谷翔平(写真/共同通信社)
《長女誕生から1か月》大谷翔平夫人・真美子さん、“伝説の家政婦”タサン志麻さんの食事・育児メソッドに傾倒 長女のお披露目は夏のオールスターゲームか 
女性セブン