今大会で活躍が期待される藤野あおば、植木理子、田中桃子(時事通信)
幼い頃からの努力によって「日本代表の次期エース」に成長した藤野。今大会でなでしこジャパンがどこまで進めるかについても「藤野がどう役割を果たすかによるところが大きい」と財徳氏は見る。
「藤野の最大の長所は、常に足を止めずにゴールを狙うポジション取りと、パスを意識していること、そしてゴールをこじ開けようとする前向きな姿勢です。飛び級で選ばれたU-20でも、中盤の右のポジションからの素晴らしい状況判断と、ドリブルからシュートまでの素早い動きでチームを準優勝に導いた。基礎的なテクニックがきちんとしているのはもちろんのこと、スピードがありつつ周りを見ることができる。日本人にはあまりみられなかった1対1で突破できる選手で、藤野のような選手が1人いるだけでチーム全体の戦術も大きく変わってきます。
2011年優勝時の監督の佐々木則夫氏は“今の選手のレベルは当時より数段上”と話していましたが、同時に世界各国の選手もレベルアップしている。日本が勝ち上がるのは容易ではないですが、抜群のサッカーセンスを持つ長谷川唯(26、マンチェスター・シティ)と絡めば超攻撃的なサッカーが生まれるはず。期待できると思います」
前回のW杯では16強で敗退したなでしこジャパン。藤野は本大会でもチームに勢いをもたらすことができるだろうか。