ライフ

夏の「口臭」問題、口呼吸による口腔内の乾燥も要因 グミを噛んで唾液の分泌促すことで対策を

(写真/PIXTA)

口臭を防ぐには?(写真/PIXTA)

 汗をかく機会が増える夏。体のにおいが気になる人も少なくないだろう。汗をかく部位のケアに力を入れがちだが、実は口臭対策も重要だという。歯学博士に夏に口臭が起こりやすくなる理由と、ケア方法を聞いた。

 夏は気温が上昇するため、「ハアハア」と口で呼吸する人が増える。「これが口臭の原因になります」と言うのは、『口の強化書』(アスコム)の著者で歯学博士の照山裕子さん。

「口呼吸をしていると口腔内が乾燥し、雑菌が増えてしまい、口の中が臭くなってしまうのです」(照山さん・以下同)

 夏は食欲が落ちやすく、口当たりのいい“つるん”としたものややわらかいものを食べる機会が増えるが、それも口臭の一因になるという。

「そうめんのようなやわらかいものばかり食べていると、噛む力が衰えて口元の筋肉がゆるむため、ますます口がぽかんと開きやすくなります。

 これを私は夏バテならぬ、『口バテ』と呼んでいます。口バテが起こると噛むことがおっくうになり、噛む回数が減るので唾液の分泌も少なくなり、歯に食べ物のカスが付着しやすくなります」

 唾液は口内を清潔に保つ大きな役割を担っているため、唾液量が減ると口臭のもとになる。

「朝晩の歯磨きに加え、フロスなどでしっかりと歯間の汚れを取り除いてください。できれば1日1回は舌を鏡で見て、白っぽくてネバネバした付着物『舌苔』があれば取り除くこと。舌苔は専用ブラシでからめとるのもいいのですが、慣れないと力が入りすぎて取りすぎることがあるので、ガーゼを人差し指に巻いて舌の上を優しく拭き取るといいでしょう」

 仕上げは口の中を“すすぐ”うがい。照山さんは、少量の水で勢いよく口腔内をすすぐ方法を提唱している。

「“おちょこ”1杯程度の水を口に含み、ぐちゅぐちゅと音が出るほど素早く10回程度すすぎます。これで口の中がきれいになるだけでなく、口の周りの筋肉が鍛えられ、口バテを防ぐこともできます」

 唾液の分泌を促すためには咀嚼力をつけることが重要だが、おすすめはグミを噛むことだ。

「ガムを噛むことでも唾液は分泌されますが、ガムよりグミを噛んだ方がより早く唾液が分泌されるという研究結果があるんです。『口が乾いてきたな』と思ったら、グミを1粒入れて左右の歯でバランスよく噛むこと。このとき、三三七拍子のリズムでグミを左右に移動させながら細かくなるまで噛むのがおすすめです。口の中のグミがなくなったら、もう1粒噛む。1日1回、2粒程度のグミを噛むだけで唾液の分泌が促されます」

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《女優・遠野なぎこのマンションで遺体発見》近隣住民は「強烈な消毒液の匂いが漂ってきた」「ポストが郵便物でパンパンで」…関係者は「本人と連絡が取れていない」
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
フリー転身を発表した遠野なぎこ(本人instagramより)
「救急車と消防車、警官が来ていた…」遠野なぎこ、SNSが更新ストップでファンが心配「ポストが郵便物でパンパンに」自宅マンションで起きていた“異変”
NEWSポストセブン
モンゴルを訪問される予定の雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、「灼熱のモンゴル8日間」断行のご覚悟 主治医とともに18年ぶりの雪辱、現地では角界のヒーローたちがお出迎えか 
女性セブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
「『逃げも隠れもしない』と話しています」地元・伊東市で動揺広がる“学歴詐称疑惑” 田久保真紀市長は支援者に“謝罪行脚”か《問い合わせ200件超で市役所パンク》
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《六本木ヒルズ・多目的トイレ5年後の現在》佐々木希が覚悟の不倫振り返り…“復活”目前の渡部建が世間を震撼させた“現場”の動線
NEWSポストセブン
東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
児童盗撮で逮捕された森山勇二容疑者(左)と小瀬村史也容疑者(右)
《児童盗撮で逮捕された教師グループ》虚飾の仮面に隠された素顔「両親は教師の真面目な一家」「主犯格は大地主の名家に婿養子」
女性セブン
組織が割れかねない“内紛”の火種(八角理事長)
《白鵬が去って「一強体制」と思いきや…》八角理事長にまさかの落選危機 定年延長案に相撲協会内で反発広がり、理事長選で“クーデター”も
週刊ポスト
たつき諒著『私が見た未来 完全版』と角氏
《7月5日大災害説に気象庁もデマ認定》太陽フレア最大化、ポピ族の隕石予言まで…オカルト研究家が強調する“その日”の冷静な過ごし方「ぜひ、予言が外れる選択肢を残してほしい」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン