エッフェル塔ポーズでにこやかに(ツイッター改めXより)
前出の木下氏も、「欧州はこの時期はバカンス。とくにフランスなどはその傾向が強い。相手国の議員と会談するにしても、重要な人物にどれだけ会えるか疑問です」と指摘する。
稲田事務所は「バチカンの情勢、日本とバチカンの外交問題について、大使からブリーフィングを受けるため」と答えた。
議員の外遊にかかる税金は渡航費用だけではない。国会議員団が海外視察に行く場合、現地の日本大使館など在外公館が視察の手配を手伝う。そうした接遇にかかる費用、職員の人件費は国費、つまり税金なのだ。「政治とカネ」の問題を研究してきた岩井奉信・日本大学名誉教授はこう指摘する。
「議員団の海外視察は本来、議員外交や政策立案のための情報収集を目的とすべきものです。観光目的の慰安旅行でしかないなら、そんな視察は税金の無駄、やめて然るべきです」
※週刊ポスト2023年8月18・25日号