私たちは占いとどう向き合えばいいのか?
今回取り上げた心理テクニックは占い師の人心操縦術のほんの一部。しかしこれらだけでも、一部の占い師が一般人の普段意識しない心理トリックをいかに駆使し、相談者の心を手玉にとってきたかが、伝わったのではないだろうか。セラピストの石井裕之さんは言う。
「占いにハマりやすく依存しやすい人はどんなタイプですか?とよく質問されますが、ズバリ『自分で決められない人』。人に決めてほしいから、自分の都合のいいことを決めてくれる占い師を探すわけです」(石井さん・以下同)
占い師側からすると、最初から信じてくれている非常に楽なゲームで、だからこそ占いの裏心理テクニックに気づけない人は騙されやすい。
「よく、騙されないですむ方法は?という質問を受けますが、その答えは“自分から何も情報を出さずにシャットアウトすること”です。また、方法論を知識として知っておくのは、このテクニックで当たったような気にさせられる危険性に気づけるという点で、非常に重要なのです」
占い師は親にも友達にも言えない悩みにも寄り添う
裏テクニックを含んでいるかもしれない占いと、どう向き合えばいいのだろうか?
「たとえば不倫の悩みは親にも友達にも話せませんが、占い師なら話せる面があります。
セラピストは本人が言ってほしくないことも言いますが、占い師は善悪を問わず本人が言ってほしい言葉で寄り添うケースが多いもの。最終的にその占い師が本当に自分のことを思ってくれているかで判断すべき。そうであるなら、どんな心理テクニックを使っても構わないわけですから」
占いに依存せず盲信せず、常に楽しむ余裕を忘れずに。
『占い師星子』第1集
占い好きの大学生・星子が占いの裏側やテクニックに迫る禁断のストーリー。占いファンならずとも楽しめる。『週刊ビッグコミックスピリッツ』での連載当初から話題を呼び、8月9日にコミック第1集が発売。試し読みは「占い師星子 ビッコミ」で検索。
取材・文/北武司
※女性セブン2023年8月31日号
『占い師星子』も注目されている(『占い師星子』第1集より)