「このような日常会話で関係性を深めたら、次に狂言を使って『お金を頂くための会話』に入るとしています。家賃を滞納しているなどと嘘をついて、男性から『お金を貸してあげようか』と提案されるのを待つ。
家賃を滞納している場合は、『何月何日から滞納している』『滞納した理由』など、狂言の設定を詳しく練ることが重要で、『お金を出すよ』と言われた際も、必ず1度は断ることが大切だとも書かれている。『そんなおぢに迷惑かけるぐらいなら、自分で闇金申し込むから。』などと、根本的な解決にならない案を出して、相手に助け舟を出させることを指導しています」(山野氏)
最後の「アフターケア」については、金銭を受け取ったあともLINEなどでの連絡を欠かさず行ない、トラブルに発展しないように注意すべきだとしている。
「渡辺容疑者は3年ほど前から複数の男性から金銭を騙しとっていたとみられますが、『アフターケア』と称して金銭を受け取った後も関係性を継続するという手口が取られていた。このことで被害の発覚や告発が遅れてしまったという一面はあると思います」(山野氏)
警察は、渡辺容疑者も同様の手口で男性から金銭をだまし取っていた疑いがあるとみて、余罪についても調べているという。