芸能

『VIVANT』「1話1億円」の莫大な制作費を投じた背景にあるTBSの“皮算用”

テレビ冬の時代と言われるなか、なぜ『VIVANT』に莫大な費用を投じられたのか?(福澤克雄・監督)

テレビ冬の時代と言われるなか、なぜ『VIVANT』に莫大な費用を投じられたのか?(福澤克雄・監督)

 ドラマ『VIVANT』(TBS系)が話題だ。堺雅人(49、乃木憂助役)や阿部寛(59、野崎守役)、役所広司(67、ノゴーン・ベキ役)といった豪華俳優以外をキャスティングしたほか、スケールの大きな海外ロケも今作の魅力だ。原作・演出を手掛けるのはTBSドラマ監督の福澤克雄氏(59)である。

 物語の舞台となる「バルカ共和国」の雄大な景色を表現するため、モンゴルで2か月半ものロケを敢行。キャストとエキストラ、スタッフは総勢250人に達した。TBS局員が語る。

「通常、ドラマの台本は何本かに分けて作成し、そのたびにロケをします。ところが今作は初回から最終話までを一気に書き上げてからモンゴルや国内で撮影しました。何度も同じロケ地に行かなくて済む半面、撮影に工夫が必要となるし、福澤さんや主要キャストの負担も大きかったはずです」

 異例の長期海外ロケを行なう一方で、情報管理は徹底されていたという。番組関係者が明かす。

「エキストラには直前まで台本の内容が明かされず、モンゴルロケも秘密裏に行なわれました。ドラマの内容や役どころも事前告知はありませんでした」

 元テレビマンでメディア評論家の影山貴彦氏は、「4人の脚本家」がついたことに着目する。

「日本では珍しいハリウッド方式です。原作の福澤さんがベースを作り、複数のアイデアを盛り込んで物語に膨らみを出していく手法なのでしょう」

 近年、類を見ない豪華キャストと脚本、演出だけに制作費は1話あたり1億円とも報じられている。テレビ冬の時代と言われるなかでそれほど莫大な費用を投じた背景には、局の“皮算用”も絡んでいるようだ。前出・TBS局員が語る。

「今年6月、TBSやテレビ東京などの番組が見られる『Paravi』と国内の有料動画配信サービス『U-NEXT』が統合しました。『VIVANT』は『U-NEXT』での独占配信が決まっており、そこで再生数を稼げば“ある程度採算がとれる”との思惑があったのではないか」

関連記事

トピックス

6月は“毎年絶好調”というデータも(時事通信フォト)
《ホームラン量産モードの大谷翔平》6月は“毎年絶好調”で「月間20本塁打」もあるか? 見えてくる「年間60本塁打」昨季を超える異次元記録
週刊ポスト
イケオジたちの魅力を山田美保子さんが語る
竹野内豊、仲村トオル、阿部寛、そしてロバート秋山竜次も…“アラフィフ・アラ還”イケオジ芸能人たちの魅力 高身長という共通点も
女性セブン
“教育虐待”を受けたと主張する戸田容疑者の家庭環境とは── (時事通信社)
「母親から数万円の振り込み断られた」東大前駅切りつけ事件・戸田佳孝容疑者(43)の犯行動機に見える「失われた世代」の困難《50万人以上の高齢者が子に仕送りの推計データも》
NEWSポストセブン
秋篠宮と眞子さん夫妻の距離感は(左・宮内庁提供、右・女性セブン)
「悠仁さまの成年式延期」は出産控えた姉・眞子さんへの配慮だった可能性「9月開催で眞子さんの“初里帰り”&秋篠宮ご夫妻と“初孫”の対面実現も」
NEWSポストセブン
性的パーティーを主催していたと見られるコムズ被告(Getty Images)
《フリーク・オフ衝撃の実態》「全身常にピカピカに」コムズ被告が女性に命じた“5分おきの全身ベビーオイル塗り直し”、性的人身売買裁判の行方は
NEWSポストセブン
大食いYouTuber・おごせ綾さん
《体重28.8kgの大食いタレント》おごせ綾(34)“健康が心配になる”特殊すぎる食生活、テレビ出演で「さすがに痩せすぎ」と話題
NEWSポストセブン
美智子さまが初ひ孫を抱くのはいつの日になるだろうか(左・JMPA。右・女性セブン)
【小室眞子さんが出産】美智子さまと上皇さまに初ひ孫を抱いてほしい…初孫として大きな愛を受けてきた眞子さんの思い
女性セブン
出産を間近に控える眞子さん
眞子さん&小室圭さんがしていた第1子誕生直前の “出産準備”「購入した新居はレンガ造りの一戸建て」「引っ越し前後にDIY用品をショッピング」
NEWSポストセブン
不倫報道の渦中にいる永野芽郁
《永野芽郁が見せた涙とファイティングポーズ》「まさか自分が報道されるなんて…」『キャスター』打ち上げではにかみながら誓った“女優継続スピーチ”
NEWSポストセブン
子育てのために一戸建てを購入した小室圭さん
【眞子さん極秘出産&築40年近い中古の一戸建て】小室圭さん、アメリカで約1億円マイホーム購入 「頭金600万円」強気の返済計画、今後の収入アップを確信しているのか
女性セブン
カジュアルな服装の小室さん夫妻(2025年5月)
《親子スリーショットで話題》小室眞子さん“ゆったりすぎるコート”で貫いた「国民感情を配慮した極秘出産」、識者は「十分配慮のうえ臨まれていたのでは」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「コメ上納」どころではない「議員特権の米びつ」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「コメ上納」どころではない「議員特権の米びつ」ほか
NEWSポストセブン