巨人が抱えている問題点が不安定な救援陣だ。今年は8回にセットアッパー・ロペス、守護神・大勢の構想が開幕早々に崩れて、「勝利の方程式」を最後まで構築できなかった。ここでも、リリーバーを矢継ぎ早につぎ込む「マシンガン継投」が問題点として上がる。
「第3次原政権の象徴とも言われる采配で、リードしている展開でも劣勢でも同じ投手が使われ続ける。これでは心身共に疲弊し、長いシーズンで良いパフォーマンスを発揮できない。成功体験を積み重ねられないので、若手が成長しにくいんですよね。ソフトバンクで黄金時代を築いた工藤公康氏のような投手の育成、起用法に長けている指導者を監督に据えればガラッと変わると思うんですけどね。現代野球は安定した救援陣を整備できたチームが勝つ。原監督が起用法を考え直さなければ、このまま暗黒時代に突入の恐れがあります」(前出のスポーツ紙デスク)
救援陣のチーム防御率を見ると、阪神がリーグトップの防御率2.30に対して、巨人がリーグワーストの防御率3.81(9月27日現在)。直接対決では6勝18敗1分と歴代ワーストの負け越しだった。原監督が来季も続投した場合、大きな差をつけられた阪神との穴を埋められるか──。