ライフ

【58歳から元気になる方法】「子供に迷惑をかけないよう定年前から備えるべきか」精神科医・和田秀樹氏の答えは

(イメージ)

歳を取っても元気でいさえすれば子供に心配はかけないはず(イメージ)

『80歳の壁』など数々のベストセラーを生み出す和田秀樹医師が、「58歳から元気になる方法」をテーマに、現役世代の悩みに答える。「将来、子供に迷惑をかけないようにしたい」と多くの中高年が考えがちだが、和田医師は「迷惑とは何のことか」がポイントだという。和田医師が語る。

 * * *

「お金の迷惑」は心配無用

 これまでサラリーマンとして地道に働いてきた人が定年を前に心配することの一つに、「子供に迷惑をかけないようにしたい」というものがあります。ここで考えたいのは、その「迷惑」とはどういう迷惑なのかということです。

 一つは、「お金の迷惑」があるでしょう。しかし、よほど放埒な生き方をしてきて多額の借金があるような場合を除き、おそらく子供に「お金の迷惑」をかけるケースはほとんどないでしょう。財産より負債が上回れば、子供には「相続放棄」という手段もあります。自分が年金を受給するようになれば、自分の生活は自分で面倒を見ることができます。子供が経済的に自立していれば、なおさらです。

 一方、病気や認知症で介護が必要になるのを心配して、その費用を自分で賄うために、今からお金を貯めて少しでも残そうというのであれば、考え直してほしいと思います。

 好きなことを我慢して、なるべくお金を使わないようにと地味に暮らしているほうが、要介護になる確率は高いと言えるからです。60代以降は、身体も脳も使わなければ衰える一方。しかし、70代や80代になってもアクティブで、若い人に負けないくらい元気な人があちこちにいるように、人間の身体や脳は使い続けることでその機能を維持することができます。

 つまり、自分のためにお金を使い、好きに遊んで暮らしているほうが、将来、要介護になる確率を減らし、子供に介護などの心配をかけずに元気で過ごせる場合があるのです。もちろん、いい加減な暮らしをしすぎて倒れてしまうこともあるので、確率論ではあります。

 ただ、一般に免疫機能が高い人ほど病気やストレスなどに強く、より健康に生きられるのは数々の研究を見ても間違いのないことです。そして、免疫機能を高めるためには、できるだけ日々のストレスをなくして「人生を思い切り楽しむ」ことが大事です。

 反対に、迷惑をかけないようにと縮こまって暮らした結果、脳や身体機能が衰えて、かえって迷惑をかけてしまうというのは大いにあり得る話なのです。

関連キーワード

関連記事

トピックス

レッドカーペットに登壇した大谷夫妻(時事通信フォト)
《産後“ファッション迷子期”を見事クリア》大谷翔平・真美子さん夫妻のレッドカーペットスタイルを専門家激賞「横顔も後ろ姿も流れるように美しいシルエット」【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
フリー転身を発表した遠野なぎこ(本人instagramより)
《訃報》「生きづらさ感じる人に寄り添う」遠野なぎこさんが逝去、フリー転向で語っていた“病のリアルを伝えたい”真摯な思い
NEWSポストセブン
なぜ蓮舫氏は東京から再出馬しなかったのか
蓮舫氏の参院選「比例」出馬の背景に“女の戦い”か 東京選挙区・立民の塩村文夏氏は「お世話になっている。蓮舫さんに返ってきてほしい」
NEWSポストセブン
泉房穂氏(左)が「潜水艦作戦」をするのは立花孝志候補を避けるため?
参院選・泉房穂氏が異例の「潜水艦作戦」 NHK党・立花孝志氏の批判かわす狙い? 陣営スタッフは「違います」と回答「予定は事務所も完全に把握していない」
NEWSポストセブン
レッドカーペットに登壇した大谷夫妻(時事通信フォト)
《真美子さんの艶やかな黒髪》レッドカーペット直前にヘアサロンで見せていた「モデルとしての表情」鏡を真剣に見つめて…【大谷翔平と手を繋いで登壇】
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《永瀬廉と浜辺美波のアツアツデート現場》「安く見積もっても5万円」「食べログ予約もできる」高級鉄板焼き屋で“丸ごと貸し切りディナー”
NEWSポストセブン
誕生日を迎えた大谷翔平と子連れ観戦する真美子夫人(写真左/AFLO、写真右/時事通信フォト)
《家族の応援が何よりのプレゼント》大谷翔平のバースデー登板を真美子夫人が子連れ観戦、試合後は即帰宅せず球場で家族水入らずの時間を満喫
女性セブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《永瀬廉と全身黒のリンクコーデデート》浜辺美波、プライベートで見せていた“ダル着私服のギャップ”「2万7500円のジャージ風ジャケット、足元はリカバリーサンダル」
NEWSポストセブン
6月13日、航空会社『エア・インディア』の旅客機が墜落し乗客1名を除いた241名が死亡した(時事通信フォト/Xより)
《エア・インディア墜落の原因は》「なぜスイッチをオフにした?」調査報告書で明かされた事故直前の“パイロットの会話”と機長が抱えていた“精神衛生上の問題”【260名が死亡】
NEWSポストセブン
亡くなった三浦春馬さんと「みたままつり」の提灯
《三浦春馬が今年も靖国に》『永遠の0』から続く縁…“春友”が灯す数多くの提灯と広がる思い「生きた証を風化させない」
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《タクシーで自宅マンションへ》永瀬廉と浜辺美波“ノーマスク”で見えた信頼感「追いかけたい」「知性を感じたい」…合致する恋愛観
NEWSポストセブン
手を繋いでレッドカーペットを歩いた大谷と真美子さん(時事通信)
《産後とは思えない》真美子さん「背中がざっくり開いたドレスの着こなし」は努力の賜物…目撃されていた「白パーカー私服での外出姿」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン