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【紅白歌合戦司会に抜擢】中高年から支持される浜辺美波に漂う「昭和の雰囲気」と「原節子」との共通点

浜辺美波の魅力に「昭和の空気」を挙げる人も(時事通信フォト)

浜辺美波の魅力に「昭和の空気」を挙げる評論家も(時事通信フォト)

 NHK朝ドラ『らんまん』で主人公を支える妻を演じ、大ヒット公開中の映画『ゴジラ-1.0』でもヒロイン役を熱演する浜辺美波(23)。同世代女優たちのなかでも特に存在感のある彼女。その理由に迫る──。【前後編の後編。前編から読む

「時代もの」がしっくりくる

 浜辺のデビューのきっかけとなった2011年の「東宝シンデレラ」の審査に携わっていたアイドル評論家の中森明夫氏は、「昭和の女優」のような風格を感じると語る。

「浜辺さんはなんといっても、“昭和”を彷彿させる雰囲気が魅力。吉永小百合さんや酒井和歌子さんのような今の時代にはなかなかいない“清純派のお嬢様”で、昭和世代の中高年から支持が高いのも頷けます。昭和の女優というのは銀幕のスターであり、手の届かないような存在感がある。浜辺さんにはそんな昭和の雰囲気が漂っています」

『らんまん』や『ゴジラ-1.0』のように戦争の傷跡が残る時代を舞台にした時代ものに浜辺がしっくりくるのも、彼女が漂わせる昭和の空気があるというのだ。浜辺自身も度々、「原節子」を挙げ、こう語ってきた。

「『わが青春に悔いなし』(1946年)を見させていただいて。モノクロの映画だったんですけれど、その中での原節子さんのヒロイン像や目の輝きが見終わったあともすごく印象に残っていて。こんなに輝いたヒロインを演じられる方がいたんだ、と。すごく憧れましたね」(『MANTANWEB』2017年8月6日)

 浜辺がヒロインを演じる来年1月公開予定の映画『サイレントラブ』の内田英治監督が語る。

「僕も原節子さんが大好きなんです。彼女は才色兼備の女優さんとしてデビュー、小津安二郎監督の映画などに出るにつれ、生き方も演技も決して派手ではないけれど、太い根幹のような芯のある女優として評価された。浜辺さんはまさに原節子さんと重なります」

『サイレントラブ』で浜辺は視力を失った音大生を演じる。

「極限までセリフのない映画を作りたかったんです。静かな純愛、しかも目の見えない女性を演じられるのは、ただ美しいだけでない懐の深さや底知れない魅力を持っている浜辺さんしかいなかった。若いのに太い根幹、覚悟という言葉とは違うのかもしれませんが、そういう気持ちを持っている気がして、それを知りたくなる、引き出したくなる女優でした」(内田監督)

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