国内

【名医が選ぶ「心臓と血管の名医」】“最後の砦”外科手術での執刀医 信頼できるのは「患者のすべてを診て、その人を知ってから手術をしてくれる人」

(写真/PIXTA)

外科手術で信頼できる執刀医は(写真/PIXTA)

 がんに次いで日本人に多い死因とされる「血管死」。突然訪れ、なすすべもなく命を奪って行く恐ろしい病気だが、知識と経験を併せ持ち、寄り添ってくれる医師のもとで治療を受ければ助かる見込みは大きく上がる。ジャーナリスト・鳥集徹氏と『女性セブン』取材班が調べた全国の心臓と血管の名医を一挙公開する。

 心臓と血管の病気の中で、特に専門的な治療の対象となる病気は大きく「虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)」「心臓弁膜症」「大血管疾患」の3つに分かれる。前編では「虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)」「心臓弁膜症」の治療について紹介したが、後編では「大血管疾患」の治療について、そして“病院選び”について解説する。【前後編の後編。前編を読む

 * * *
 3つ目の「大血管疾患」のほとんどは左心室から出る最も太い血管である「大動脈」に関する疾患だ。大動脈は心臓から上向きに出て弓状にしなった後、下半身に向かって伸びていき、下腹部で二股に分かれ、全身に新鮮な血液を届ける、まさに「幹」となる血管といえる。その大動脈の一部がこぶ状に膨らんでできるのが「大動脈瘤」であり、破裂した場合を「大動脈瘤破裂」と言う。また、大動脈の内側の血管壁が傷つき、裂けてしまう場合を「大動脈解離」と言う。

 横隔膜から上を「胸部」、下を「腹部」と呼ぶが、特に胸部大動脈瘤破裂、胸部大動脈解離は心臓に近いぶん死亡リスクが高く、手術も難しい。破裂リスクのある大動脈瘤が見つかった場合や、大動脈瘤破裂や大動脈解離で救急搬送された場合には、胸や腹部を開いて大動脈の一部を切り取り、人工血管に置き換える手術が行われている。

 ただ、大血管疾患でも、心筋梗塞・弁膜症と同様に、カテーテル治療が発達した。「大動脈瘤ステントグラフト内挿術」だ。対象は破裂リスクのある大動脈瘤。足の付け根などから大動脈内にカテーテルを挿入してこぶのある部分で人工の筒を開き、内側から血管を補強する。

 この治療にいち早く取り組んできた心臓血管外科医のひとり、総合南東北病院(福島県郡山市)成人心臓血管外科長の緑川博文医師が話す。

「私が医師になったばかりの頃は、70才以上で心臓大血管の手術をするなんて考えられませんでした。いまでも人工血管による開胸開腹手術はある程度のリスクがあります。でも、ステントグラフトならかなり高齢のかたでも治療でき、次の日には歩けてご飯を食べられます。

 そうした治療と、ベッドで1週間過ごし、入院も1か月必要な手術とどちらを選びたいかと言ったら、患者さんは当然、負担が軽くすみ、早い方がいい。だからわれわれも、そのニーズに応えなくてはいけないと思っています」

関連キーワード

関連記事

トピックス

真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《いきなりテキーラ》サンタコスにバニーガール…イケイケ“港区女子”Nikiが直近で明かしていた恋愛観「成果が伴っている人がいい」【ドジャース・山本由伸と交際継続か】
NEWSポストセブン
11歳年上の交際相手に殺害されたとされるチャンタール・バダルさん(21)。千葉県の工場でアルバイトをしていた
【ホテルで11歳年下の彼を刺殺】「事件1か月前に『同棲しようと思っているの』と嬉しそうに…」浅香真美容疑者(32)がはしゃいでいた「ネパール人青年との交際」を同僚女性が証言
NEWSポストセブン
Mrs. GREEN APPLEのギター・若井滉斗とNiziUのNINAが熱愛関係であることが報じられた(Xより/時事通信フォト)
《ミセス事務所がグラドルとの二股を否定》NiziU・NINAがミセス・若井の高級マンションへ“足取り軽く”消えた夜の一部始終、各社取材班が集結した裏に「関係者らのNINAへの心配」
NEWSポストセブン
山本由伸(右)の隣を歩く"新恋人”のNiki(TikTokより)
《チラ映り》ドジャース・山本由伸は“大親友”の元カレ…Niki「実直な男性に惹かれるように」直近で起きていた恋愛観の変化【交際継続か】
NEWSポストセブン
保護者責任遺棄の疑いで北島遥生容疑者(23)と内縁の妻・エリカ容疑者(22)ら夫妻が逮捕された(Instagramより)
《市営住宅で0歳児らを7時間置き去り》「『お前のせいだろ!』と男の人の怒号が…」“首タトゥー男”北島遥生容疑者と妻・エリカ容疑者が住んでいた“恐怖の部屋”、住民が通報
NEWSポストセブン
モデル・Nikiと山本由伸投手(Instagram/共同通信社)
《交際説のモデル・Nikiと歩く“地元の金髪センパイ”の正体》山本由伸「31億円豪邸」購入のサポートも…“470億円契約の男”を管理する「幼馴染マネージャー」とは
NEWSポストセブン
米大リーグ、ワールドシリーズ2連覇を達成したドジャースの優勝パレードに参加した大谷翔平と真美子さん(共同通信社)
《真美子さんが“旧型スマホ2台持ち”で参加》大谷翔平が見せた妻との“パレード密着スマイル”、「家族とのささやかな幸せ」を支える“確固たる庶民感覚”
NEWSポストセブン
モデル・Nikiと山本由伸投手(Instagram/共同通信社)
「港区女子がいつの間にか…」Nikiが親密だった“別のタレント” ドジャース・山本由伸の隣に立つ「テラハ美女」の華麗なる元カレ遍歴
NEWSポストセブン
高校時代の安福容疑者と、かつて警察が公開した似顔絵
《事件後の安福久美子容疑者の素顔…隣人が証言》「ちょっと不思議な家族だった」「『娘さん綺麗ですね』と羨ましそうに…」犯行を隠し続けた“普通の生活”にあった不可解な点
デート動画が話題になったドジャース・山本由伸とモデルの丹波仁希(TikTokより)
《熱愛説のモデル・Nikiは「日本に全然帰ってこない…」》山本由伸が購入していた“31億円の広すぎる豪邸”、「私はニッキー!」インスタでは「海外での水着姿」を度々披露
NEWSポストセブン
優勝パレードには真美子さんも参加(時事通信フォト/共同通信社)
《頬を寄せ合い密着ツーショット》大谷翔平と真美子さんの“公開イチャイチャ”に「癒やされるわ~」ときめくファン、スキンシップで「意味がわからない」と驚かせた過去も
NEWSポストセブン