芸能

《格差恋愛、権力闘争…》『光る君へ』で注目「平安のF4」、イケメンでエリートの彼らを待ち受ける「波乱の人生」

藤原家を演じる4人(はんにゃ金田のインスタグラムより)

藤原家を演じる4人(はんにゃ金田のインスタグラムより)

 大石静氏が脚本を担当し、女優・吉高由里子が紫式部を演じるNHK大河ドラマ『光る君へ』。柄本佑、町田啓太らが演じる藤原氏4人が「平安のF4」と話題を呼んでいる。このF4、史実ではそれぞれに「波乱の人生」が待ち受けている。ドラマの見どころとともに時代劇研究家でコラムニストのペリー荻野さんが解説する。

 * * *
 おっとりまったりの平安絵巻かと思ったら、第一回でヒロインまひろ(紫式部・吉高由里子)の母が、怖い顔の藤原道兼(玉置玲央)に殺されるというすごい展開にびっくりした大河ドラマ『光る君へ』。

 その中で注目したいのが、第三回「謎の男」に登場したイケメン四人組だ。メンバーは、初回にまひろと出会った藤原道長(ミチナガ・柄本佑)、藤原公任(キントー・町田啓太)、藤原斉信(タダノブ・金田哲)、藤原行成(ユキナリ・渡辺大知)。こうしてカタカナで書いてみると、アイドルユニットみたいだが、道長は右大臣・藤原兼家(段田安則)の息子で、公任は公卿のトップ関白の息子、斉信は大納言の息子、行成も藤原の名家の出身。つまりは当時の超エリート男子たち、平安時代の「F4」とも呼ばれる面々なのである。

 間違いなく次世代の政治の担い手となる若き彼らは、御所警備のために宿直をしながら、緊張感はあまりなく、居室で話す内容はもっぱら女子のこと。モテモテの公任が、「これでも見よ」と手を広げると、そこには彼に恋する女子からの歌が記された色とりどりの文が。文を書いた女子について「歌はうまいが、顔はまずい」なんてことを平然と言う公任の横で、恋多き男の斉信は左大臣の娘がなかなか婿をとらないのは「俺を待っているのかも」と言い出す。女っ気がない道長は半ばあきれ顔だ。ここは部室か!?と言いたくなるような内容だが、実はこれこそが『光る君へ』の本質。平安に生きる男女の本音、世の中の見方をイキイキと伝えることが、このドラマのカギなのだ。

 そんなわけで、何の不安もなさそうな四人組だが、史実を見ると、この後は結構、波乱の人生が待ち受けている。

関連キーワード

関連記事

トピックス

ロシアのプーチン大統領と面会した安倍昭恵夫人(時事通信/EPA=時事)
プーチンと面会で話題の安倍昭恵夫人 トー横キッズから「小池百合子」に間違われていた!
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問される佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
《ブラジルへ公式訪問》佳子さま、ギリシャ訪問でもお召しになったコーラルピンクのスーツで出発 “お気に入り”はすっきり見せるフェミニンな一着
NEWSポストセブン
「日本人ポップスターとの子供がいる」との報道もあったイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
イーロン・マスク氏に「日本人ポップスターとの子供がいる」報道も相手が公表しない理由 “口止め料”として「巨額の養育費が支払われている」との情報も
週刊ポスト
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
《会社の暗部が暴露される…》フジテレビが恐れる処分された編成幹部B氏の“暴走” 「法廷での言葉」にも懸念
NEWSポストセブン
渡邊渚さんが性暴力問題について思いの丈を綴った(撮影/西條彰仁)
《渡邊渚さん独占手記》性暴力問題について思いの丈を綴る「被害者は永遠に救われることのない地獄を彷徨い続ける」
週刊ポスト
母・佳代さんと小室圭さん
《眞子さん出産》“一卵性母子”と呼ばれた小室圭さんの母・佳代さんが「初孫を抱く日」 知人は「ふたりは一定の距離を保って接している」
NEWSポストセブン
長嶋茂雄さんとの初対戦の思い出なども振り返る
江夏豊氏が語る長嶋茂雄さんへの思い 1975年オフに持ち上がった巨人へのトレード話に「“たられば”はないが、ミスターと同じチームで野球をやってみたかった」
週刊ポスト
元タクシー運転手の田中敏志容疑者が性的暴行などで逮捕された(右の写真はイメージです)
《泥酔女性客に睡眠薬飲ませ性的暴行か》警視庁逮捕の元タクシー運転手のドラレコに残っていた“明らかに不審な映像”、手口は「『気分が悪そうだね』と水と錠剤を飲ませた」
NEWSポストセブン
金田氏と長嶋氏
《追悼・長嶋茂雄さん》400勝投手・カネやんが明かしていた秘話「一緒に雀卓を囲んだが、あいつはルールを知らなかったんじゃないか…」「初対決は4連続三振じゃなくて5連続三振」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
《レーサム創業者が“薬物付け性パーティー”で逮捕》沈黙を破った奥本美穂容疑者が〈今世終了港区BBA〉〈留置所最高〉自虐ネタでインフルエンサー化
NEWSポストセブン
《女子バレー解説席に“ロンドン五輪メダル組”の台頭》日の丸を背負った元エース・大林素子に押し寄せる世代交代の波、6年前から「二拠点生活」の現在
《女子バレー解説席に“ロンドン五輪メダル組”の台頭》日の丸を背負った元エース・大林素子に押し寄せる世代交代の波、6年前から「二拠点生活」の現在
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! ミスター長嶋茂雄は永久に!ほか
「週刊ポスト」本日発売! ミスター長嶋茂雄は永久に!ほか
NEWSポストセブン