WBC決勝後のセレモニーで「そういうのはいいや」
WBC準決勝のメキシコ戦9回裏、二塁打で出塁して味方を鼓舞する姿にチームが奮起。直後、村上の逆転サヨナラ二塁打で決勝進出を決めた(写真/共同通信社)
WBC決勝の舞台でもその「野球ファースト」への考えはぶれなかった。さるNPB関係者はこう明かす。
「決勝ラウンドが行われたアメリカ・フロリダ州に、選手らは奥さんや彼女、お子さんを連れてきて、オフ日には“家族サービス”をしていた方もいました。優勝後のセレモニーでは、選手が招待していた方はグラウンドに降りられたのですが、大谷くんは誰も降ろしていなかった。もちろんご家族がスタンドで観戦していたのかもしれませんが、フィールドで見かけなかった。
大会中、大谷くんにNPB関係者が聞いたのですが、『そういうのはいいや』という返答があったと聞いています。彼の“フィールドは神聖な場所”という野球へのリスペクトを感じさせます。
それでもその考えをほかの選手に強要することもなく、選手の家族から写真撮影を求められると笑顔で応じていた。ある選手の奥さんは有名人なのですが、『ファンです』と雑談が始まると終始笑顔だった」
伴侶を得たこれからも、“野球ファースト”なのだろう。