1999年から2023年まで、6期にわたり区長を務めた故・高野之夫前区長。池袋で生まれ育ち、池袋の立教大学に進学。豊島区議も2期務めるなど、生粋の池袋っ子だったことでも知られる(2017年10月撮影:小川裕夫)

1999年から2023年まで、6期にわたり区長を務めた故・高野之夫前区長。池袋で生まれ育ち、池袋の立教大学に進学。豊島区議も2期務めるなど、生粋の池袋っ子だったことでも知られる(2017年10月撮影:小川裕夫)

 その後、ヨドバシはそごう・西武の株式を取得。この株式売買をめぐり、池袋西武の従業員たちが経営方針や雇用問題がクリアになっていないと指摘して2023年8月にストを決行している。

 いまだヨドバシは池袋西武へと進出していないが、近い将来に進出する可能性は極めて高い。そうした事態を見据えてビックが先手を打ち、山手線の発車メロディにテーマ曲を採用するように交渉したと考えることは不自然な見方ではないだろう。

 山手線の発車メロディは池袋駅で乗降する利用者のみならず、通過するだけの乗客も耳にする。発車メロディによるPR効果は大きく、池袋=ビックカメラの街というイメージを植え付けることができる。

 家電量販店激戦地となる池袋で存在感を示すためのPR戦略の一環なのかとビックカメラの広報担当者に質問したところ、

「3月1日から池袋駅の山手線内回りと外回りの発車メロディが弊社のテーマ曲になりましたが、これは以前からJR東日本に打診をし、交渉を重ねたことで実現した結果です。他社は関係なく、こちらから他社について言及できることはありません」

 と説明した。

気になるCMソングの歌詞変更

 ビックのCMソングは東に西武があり西に東武がある不思議な街が池袋、という歌い出しが有名だったが、実は、2023年7月に歌詞を変更している。

 新しい歌詞は、不思議な池袋ではなく、鉄道が8路線も交わる街だと始まる歌い出しになっており、以前のCMソングと聴き比べてみると受ける印象は大きく違う。歌詞を変更した理由については

「制作当初の池袋と現在の池袋とは、街並みが大きく変化しています。そのため、今の池袋のイメージに合わせるべく、歌詞を変更しました」(ビックカメラ広報担当者)

 表向きの理由は、広報担当者の言う通りなのだろう。実際、ビックが池袋駅北口に店舗を構えたのは1980年で、以降の1985年に埼京線が、1994年に有楽町線の新線が開業した。また、2001年には湘南新宿ラインが発着するようになっている。JRの駅だけでも大きく変化したが、さらに2008年には東京メトロの副都心線も開業した。ビックがCMソングの題材にする池袋の鉄道風景は、40年以上の歳月で大きく変化しているのだ。

関連記事

トピックス

真美子夫人は「エリー・タハリ」のスーツを着用
大谷翔平、チャリティーイベントでのファッションが物議 オーバーサイズのスーツ着用で評価は散々、“ダサい”イメージ定着の危機
女性セブン
猛追するブチギレ男性店員を止める女性スタッフ
《逆カスハラ》「おい、表出ろ!」マクドナルド柏店のブチギレ男性店員はマネージャー「ヤバいのがいると言われていた」騒動の一部始終
NEWSポストセブン
社会人になられて初めて御料牧場でご静養された愛子さま(写真/JMPA)
愛子さま、社会人になられて初めて御料牧場でご静養 “新天地”でのお疲れを癒されて
女性セブン
氷川きよしが独立
《真相スクープ》氷川きよしが事務所退所&活動再開 “独立金”3億円を払ってでも再出発したかった強い思い
女性セブン
殺人未遂の現行犯で逮捕された和久井学容疑者(51)。ストーカー規制法違反容疑の前科もあるという
《新宿タワマン刺殺事件》「助けて!」18階まで届いた女性の叫び声「カネ返せ、カネの問題だろ」無慈悲に刺し続けたストーカー男は愛車1500万円以上を売却していた
NEWSポストセブン
大越健介氏が新作について語る(撮影/村井香)
『報ステ』キャスター・大越健介氏インタビュー「悩んだり、堂々巡りする姿を見せることもキャスターの仕事の1つだと思っています」
週刊ポスト
5月8日、報道を受けて、取材に応じる日本維新の会の中条きよし参議院議員(時事通信フォト)
「高利貸し」疑惑に反論の中条きよし議員 「金利60%で1000万円」契約書が物語る“義理人情”とは思えない貸し付けの実態
NEWSポストセブン
宮沢りえの恩師・唐十郎さん
【哀悼秘話】宮沢りえ、恩師・唐十郎さんへの熱い追悼メッセージ 唐さんの作品との出会いは「人生最高の宝物」 30年にわたる“芸の交流”
女性セブン
殺害された宝島さん夫婦の長女内縁関係にある関根容疑者(時事通信フォト)
【むかつくっすよ】那須2遺体の首謀者・関根誠端容疑者 近隣ともトラブル「殴っておけば…」 長女内縁の夫が被害夫婦に近づいた理由
NEWSポストセブン
初となる「頂上鼎談」がついに実現!(右から江夏豊、田淵幸一、掛布雅之)
【江夏豊×田淵幸一×掛布雅之の初鼎談】ライバルたちが見た長嶋茂雄秘話「俺のミットを“カンニング”するんだよ」「バッターボックスから出てるんだよ」
週刊ポスト
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
曙と真剣交際していたが婚約破棄になった相原勇
《曙さん訃報後ブログ更新が途絶えて》元婚約者・相原勇、沈黙の背景に「わたしの人生を生きる」7年前の“電撃和解”
NEWSポストセブン