ライフ

子どもによる「無断課金事案」の被害額は平均33万円 小学生がパスワードも生体認証も突破する

子供はゲームにハマると課金したくてたまらなくなる(イメージ)

子供はゲームにハマると課金したくてたまらなくなる(イメージ)

「子どものオンラインゲーム 無断課金につながるあぶない場面に注意!!」と国民生活センターが発表してからというもの、心当たりがあったり、もしやと不安にかられている保護者は少なくない。「まさか、うちの子が」と、使い古された言葉が繰り返されるのはなぜなのか。子どものネット関連トラブルと対策に詳しい成蹊大学客員教授高橋暁子さんに聞いた。

 * * *
「古いスマホを小学生の子どもに貸していたら、知らぬ間に30万円以上も課金していた。契約していないスマホだから大丈夫だと思ったのに…。子どもが勝手にやってしまったので、何とか返金してもらいたい」

 青ざめた顔で打ち明けた30代女性は、最初はなぜそんなことになったのか分からなかったという。改めて子供に使わせたスマホを調べると、以前、何かを購入したときのアカウントでログインしたままになっており、たとえ携帯電話としては不通でも、インターネットに接続さえしていれば購入できる状態になっていた。そして子どもは、スマホをWi-Fiに接続して利用していた。

「ゲームを利用しているのは知っていたけれど、課金するほどハマっているなんて思わなかった。金額も大きいしこれでは生活ができない。一体、どうしたら…」

 お下がりスマホでゲームをしていても、それは無料の範囲内で遊んでいるとばかり思っていた。失った金額も痛手だが、ゲームの遊び方や時間を把握していなかったことなど、親としての自分を責める気持ちがおさまらないのが辛そうだった。

 国民生活センターが3月14日に公表した2022年度の小中学生のオンラインゲームに関する相談件数は4024件で、課金額の平均は約33万円だった。センターへ相談に至らなかった暗数があること、筆者が実際に相談されている頻度などを考えると、不通に身近で起きていることだと考えられる。

 中学生の息子がいる40代女性も、ゲームの課金について告白され、困惑し、相談内容を語り始めた。

「自分のスマホで5万円以上も課金したと言うんです。キャリア決済で課金していたので、半年近くも気づかなかった。料金が高いとは思っていたけれど、まさか課金していたとは…。せっかくのパート代が消えてしまう。何とかならないか」

関連記事

トピックス

俳優の松田翔太、妻でモデルの秋元梢(右/時事通信フォト)
《松田龍平、翔太兄弟夫婦がタイでバカンス目撃撮》秋元梢が甥っ子を優しく見守り…ファミリーが交流した「初のフォーショット」
NEWSポストセブン
世界が驚嘆した大番狂わせ(写真/AFLO)
ラグビー日本代表「ブライトンの奇跡」から10年 名将エディー・ジョーンズが語る世界を驚かせた偉業と現状「リーチマイケルたちが取り戻した“日本の誇り”を引き継いでいく」
週刊ポスト
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《即完売》佳子さま、着用した2750円イヤリングのメーカーが当日の「トータルコーディネート」に感激
NEWSポストセブン
国連大学50周年記念式典に出席された天皇皇后両陛下(2025年9月18日、撮影/JMPA)
《国連大学50周年記念式典》皇后雅子さまが見せられたマスタードイエローの“サステナブルファッション” 沖縄ご訪問や園遊会でお召しの一着をお選びに 
NEWSポストセブン
豪雨被害のため、M-1出場を断念した森智広市長 (左/時事通信フォト、右/読者提供)
《森智広市長 M-1出場断念の舞台裏》「商店街の道の下から水がゴボゴボと…」三重・四日市を襲った記録的豪雨で地下駐車場が水没、高級車ふくむ274台が被害
NEWSポストセブン
「決意のSNS投稿」をした滝川クリステル(時事通信フォト)
滝川クリステル「決意のSNS投稿」に見る“ファーストレディ”への準備 小泉進次郎氏の「誹謗中傷について規制を強化する考え」を後押しする覚悟か
週刊ポスト
アニメではカバオくんなど複数のキャラクターの声を担当する山寺宏一(写真提供/NHK)
【『あんぱん』最終回へ】「声優生活40年のご褒美」山寺宏一が“やなせ先生の恩師役”を演じて感じた、ジャムおじさんとして「新しい顔だよ」と言える喜び
週刊ポスト
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン