ビジネス

《告発スクープ》周富徳さんの弟・周富輝氏の中華料理店で長年にわたる食品偽装が発覚、元従業員が明かした調理場の実態

周富輝

『料理の鉄人』でブレイクした周富徳・富輝兄弟

 横浜にある人気中華料理店『生香園』本館。『料理の鉄人』などでブレイクした周富徳さん(享年71)の弟・周富輝氏(73)がオーナーシェフとして経営している。富輝氏自身も『料理の鉄人』に出演していたほか、バラエティや料理番組などに登場して活動してきた。同店は連日、多くの客で賑わっているが、NEWSポストセブンは長年、調理場で働いていた元従業員Aさんを取材。その証言によって、10年以上にわたり偽装を行っていたことがわかった。

「偽装している代表的なメニューに『ふかのひれ、かにの玉子入りスープ』があります。中盆4830円(小盆3580円)と高額で人気メニューですが、実際には蟹の卵は使用していませんでした。このほか『うづら挽肉の炒め、レタス添え』(中盆2750円、小盆1880円)も実際にはうずらは使用せず、豚の挽肉に甜面醤、豆板醤、ニンニク、ショウガを混ぜて炒めていますこうした行為をさせられている自分自身もやりきれない思いでした」(Aさん)

 元従業員Aさんによると、このほかにも複数のメニューに偽装があるのだという。なぜ、富輝氏は偽装に手を染めたのか。

「高価なメニューほど安価な代替の材料を使用すると、利幅が大きくなります。ワンマン経営だったので誰も逆らえず文句も言えない状況でした。従業員たちも被害者です」

 食品をめぐる偽装は、これまでにも繰り返されてきた。2000年代には、BSE問題に関連して輸入牛肉を国産牛肉と偽って国に買い取らせていた牛肉偽装事件や、北海道の食品加工会社「ミートホープ」による牛肉ミンチ偽装事件、料亭「船場吉兆」の産地偽装や賞味期限偽装事件。2010年代には、外食チェーンの「木曽路」で、他県産の牛肉を「松阪牛」とメニューに表示して販売していたことが明らかになっている。特に「ミートホープ」事件では内部告発が問題発覚の端緒となっており、一般消費者からはわかりにくい食品偽装では関係者による告発は真実を明らかにする重要な鍵となる。

 NEWSポストセブンは、元従業員Aさんによって告発された偽装について、富輝氏を直撃取材。メニュー偽装にあたって調理場で行われた驚きの手法と、富輝氏の見解について5月17日の配信で続報する。

【全文公開記事はこちらから】

関連キーワード

関連記事

トピックス

運転席に座る広末涼子容疑者
《追突事故から4ヶ月》広末涼子(45)撮影中だった「復帰主演映画」の共演者が困惑「降板か代役か、今も結論が出ていない…」
NEWSポストセブン
殺害された二コーリさん(Facebookより)
《湖の底から15歳少女の遺体発見》両腕両脚が切断、背中には麻薬・武装組織の頭文字“PCC”が刻まれ…身柄を確保された“意外な犯人”【ブラジル・サンパウロ州】
NEWSポストセブン
山本由伸の自宅で強盗未遂事件があったと報じられた(左は共同、右はbackgrid/アフロ)
「31億円豪邸の窓ガラスが破壊され…」山本由伸の自宅で強盗未遂事件、昨年11月には付近で「彼女とツーショット報道」も
NEWSポストセブン
佳子さまも被害にあった「ディープフェイク」問題(時事通信フォト)
《佳子さまも標的にされる“ディープフェイク動画”》各国では対策が強化されるなか、日本国内では直接取り締まる法律がない現状 宮内庁に問う「どう対応するのか」
週刊ポスト
『あんぱん』の「朝田三姉妹」を起用するCMが激増
今田美桜、河合優実、原菜乃華『あんぱん』朝田三姉妹が席巻中 CM界の優等生として活躍する朝ドラヒロインたち
女性セブン
東日本大震災発生時、ブルーインパルスは松島基地を離れていた(時事通信フォト)
《津波警報で避難は?》3.11で難を逃れた「ブルーインパルス」現在の居場所は…本日の飛行訓練はキャンセル
NEWSポストセブン
別府港が津波に見舞われる中、尾畠さんは待機中だ
「要請あれば、すぐ行く」別府湾で清掃活動を続ける“スーパーボランティア”尾畠春夫さん(85)に直撃 《日本列島に津波警報が発令》
NEWSポストセブン
宮城県気仙沼市では注意報が警報に変わり、津波予想も1メートルから3メートルに
「街中にサイレンが鳴り響き…」宮城・気仙沼市に旅行中の男性が語る“緊迫の朝” 「一時はネットもつながらず焦った」《日本全国で津波警報》
NEWSポストセブン
モンゴルを公式訪問された天皇皇后両陛下(2025年7月16日、撮影/横田紋子)
《モンゴルご訪問で魅了》皇后雅子さま、「民族衣装風のジャケット」や「”桜色”のセットアップ」など装いに見る“細やかなお気遣い”
夜の街での男女トラブルは社会問題でもある(写真はイメージ/Getty)
「整形費用返済のために…」現役アイドルがメンズエステ店で働くことになったきっかけ、“ストーカー化した”客から逃れるために契約した「格安スマホ」
NEWSポストセブン
大谷家の別荘が問題に直面している(写真/AFLO)
大谷翔平も購入したハワイ豪華リゾートビジネスが問題に直面 14区画中8区画が売れ残り、建設予定地はまるで荒野のような状態 トランプ大統領の影響も
女性セブン
休場が続く横綱・豊昇龍
「3場所で金星8個配給…」それでも横綱・豊昇龍に相撲協会が引退勧告できない複雑な事情 やくみつる氏は「“大豊時代”は、ちょっとイメージしづらい」
週刊ポスト