大阪桐蔭を相手に大金星をあげた小松大谷はどこまで快進撃を見せられるか
「野球って楽しいな」
歴代最多勝となる70勝を聖地であげている西谷浩一監督にとって、夏の完封負けは初めてであり、92球という極めて少ない球数で9イニングを抑えられた経験も「記憶にない」(西谷監督)という。「打たせて捕る」。そのお手本のような投球を西川は9イニング貫いた。
「野球って楽しいな、って改めて思いましたし、ピッチャーというポジションが一番面白いと思います」
8月17日の3回戦では奈良・智弁学園と対戦する。智弁打線も「大阪桐蔭を零封した技巧派投手」の印象を強くもって臨むだろう。要するに、名もなき投手だと舐めてはくれまい。
「対策はされるでしょうから、智弁さんの想像を上回るような投球術を今考えています」
智弁学園戦では、西川のまた新たな幻惑投法が見られるかもしれない。
■取材・文/柳川悠二(ノンフィクションライター)
小松大谷に敗れて涙を見せる大阪桐蔭ナイン