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大谷翔平、ひと月ごとに得点圏打率がアップダウン “法則通り”なら9月は好調でも、ポストシーズンは “チャンスに弱い”が再発か

打撃好調な一方で懸念点も(時事通信フォト)

打撃好調な一方で懸念点も(時事通信フォト)

 ドジャース・大谷翔平(30)の勢いが止まらない。日本時間9月7日には史上初となる「45-45」を達成した(記録としては45本塁打―46盗塁)。メジャーリーグに詳しいスポーツライターの友成那智氏が語る。

「昨年は右肘手術に備えるため9月3日までしか出場しませんでしたが、その時点で44本を打っていました。そのペースを考慮しても、今年は53本以上になっておかしくない。盗塁数については、もっと記録を伸ばすと思います」

 50―50どころか55―55まで視野に入る大谷だが、懸念点もある。本塁打数こそリーグトップを走るものの、得点圏打率は2割1分台。2023年の得点圏打率(3割1分7厘)と比較しても低い。友成氏はこう分析する。

「エンゼルス時代と比較して、チャンスほど積極的に初球から振りにいっています。しかし、その分だけ高めの釣り球に引っかかっている」

 得点圏打率の波も激しい。3~4月は1割8分2厘と低スタートで5月は3割4分8厘と急上昇。6月に2割1分1厘と下がり、7月は2割6分3厘と上向いたが、8月は0割9分5厘と低迷。ひと月ごとに上昇と下降を繰り返している。この“法則”に当てはめれば9月は調子を上げそうだが、ポストシーズンが幕を開ける10月は“チャンスに弱い大谷”の番ということになる。

 大谷はエンゼルス在籍6年間でプレーオフ出場経験はないが、シーズン終盤もドジャースは地区首位を走っている。初めての大舞台に調子の波を合わせられるのか。

 今季は本塁打や盗塁を積み上げてファンを魅了した大谷だが、プレーオフばかりはそれよりもチャンスに打ち、チームを勝たせる大谷を見たい。

「これまでも注目が集まるタイミングでは勝負強さを発揮してきた。WBCでもトーナメントを勝ち上がるにつれ大活躍したように、プレーオフにもピークを調整できることでしょう」(友成氏)

“ミスター・オクトーバー”になれば、悲願の世界一が見えてくる。

※週刊ポスト2024年9月20・27日号

2017年の大谷翔平

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すらりとした体型

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