新体制の『news every.』(日テレHPより)
勉強し、熱心に取材を欠かさなかった
そして、スポーツキャスターとして全種目の全選手のいいことにも悪いことにもコメントをする際、氏の言葉を借りれば、「なんで、こんな人が…」と一瞬でも視聴者に思われないよう、勉強し、熱心に取材を欠かさなかったのも陣内氏。
実は“喋り手”としても、ともするとアナウンサー以上に努力と勉強をしており、喉を守るため、一年中、首にストールを巻き、正しいアクセントや、人名の読み方、ニュースのポイントなどをびっしりメモしたノートを持ち歩いている。やはり、根っこにあるのはアスリート魂なのである。
還暦を迎えた今もチャーミングでスタイル抜群。現役時代、「バドミントン界のキョンキョン」と評したのは明石家さんまだが、恐らく、小泉今日子のように小顔でアイドルのようなルックスから、そう呼んだのだろう。
ゆえに、氏のことをアナウンサーだと思っている若い視聴者も少なくないのである。テレビ局としては、本物のアナウンサーや報道局の記者らが年齢を重ね、陣内氏のように「お母さん」的存在として番組に残ってくれることが理想だと思う。だが日テレだけでなく、各局そういう女性はなかなか居ない。背景に様々な理由はあるものの、少なくとも陣内氏は、年下の男性スタッフや共演者に変な気を遣わせる存在ではなかったと思う。どちらがいい悪いは置いておいて、ここまで長く多くの年下スタッフとうまくやってきたのは、やはり陣内氏が謙虚で真面目だったからに他ならないのである。
番組の外では、「オグシオ」の“オグ”こと小椋久美子氏をはじめ、コメンテーターやスポーツキャスターをしている後輩の仕事にも目を配り、関係者に「よろしくお願いします」と頭を下げ、何かにつけて、食事会や飲み会を開いてやるのも陣内氏。その証拠に、女性アスリートらがSNSにアップする食事会の集合写真の多くに笑顔の氏が加わっている。