サイトには幹希の里から騒動の内容が記載されている
張り詰めた雰囲気の独特な指導
西岩部屋は浅草から徒歩圏内にある。新築された5階建てのビルの3階までを相撲部屋として使用。1階は稽古場、2階はちゃんこ場と大部屋、3階は親方の自宅で、関取が誕生した時はリフォームして個室にできる設計になっている。二所ノ関一門関係者が言う。
「稽古場の雰囲気は、師匠の鳴戸親方(元・隆の里)と似ていて独特です。鳴戸部屋は精神注入棒を持ってのスパルタ指導で、ピンと張り詰めた空気のなか、厳しい稽古が続いた。他の部屋との交流は禁止され、私生活も厳しく制限された。
今の時代なので体罰はないが、張り詰めた雰囲気には通じるものがある。他の部屋とは極力関係を持たず、マスコミの露出もほとんどない。鳴戸部屋出身者が師匠の田子ノ浦部屋(元前頭・隆の鶴)や二所ノ関部屋(元横綱・稀勢の里)も同じ匂いがする」
西岩部屋は鳴戸部屋の流れを汲み、学生出身者は採らず中学や高校を出た10代の子供を一から育てる方針を貫いている。親元を離れた力士にとって、親方が東京の父親、おかみさんが東京の母親になり、弟子とともに成長する────部屋を興した時の西岩親方はそう抱負を語っていた。