非公認候補の選挙資金の流れ

非公認候補の選挙資金の流れ

非公認が決まる前に党支部から寄付された250万円

 一方、同じく自民党非公認で出馬した三ツ林裕巳氏(埼玉13区)が代表を務める自民党支部から本人への250万円の寄附は10月1日付で、非公認が決まる10月9日よりも前の日付だ。

 三ツ林事務所の秘書(元政策秘書)が語る。

「その頃はまさか公認されないとは思っていなかったから、ポスターも作らなければならないし、選挙準備の資金として支部から出しました。結局公認されなかったから、その後は支部からお金は出していません。2000万円も返しました」

 そう説明し、支給された2000万円を自民党本部に送金したことを示す11月7日付の振込済み証を見せた。

 だが、公認されなかった以上、党支部の資金を無所属候補が選挙費用とするのはおかしい。事前に寄附していた250万円も支部に返金すべきだろう。

 そう指摘すると、秘書は「なるほど、そういう考え方もあるか。そうですね」とうなずいた。

 その後、三ツ林事務所は選挙運動費用収支報告書にあった党支部からの250万円の寄附について、「勘違いでしたので、(報告書を)修正します。政党支部ではなく、三ツ林の関連の政治団体からの寄附でした」と説明を慌てて変えたのだ。

 他に不可解な動きが確認されたのは、旧安倍派5人衆のひとりで裏金問題で「党員資格停止6か月」の処分を受けていた高木毅・元国対委員長(福井2区)。今年5月に支部をいったん解散していたが、衆院が解散され、非公認が正式に決まった今年10月9日になぜか新たに自民党支部を設立、党本部からしっかり2000万円を支給されている。

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