芸能

「破天荒」「無頼派」を演じてきた玉袋筋太郎、「老害にはなりたくない」 なぜ、“本能のままに生きない”ことが大切なのか

「美しく枯れる」生き方をテーマにする玉袋筋太郎

「美しく枯れる」生き方をテーマにする玉袋筋太郎

 2020年、フリーランス芸人として再出発した、お笑いコンビ・浅草キッドの玉袋筋太郎(57歳)。著書『美しく枯れる。』(KADOKAWA)で、自身の仕事ぶりについて、芸名にとらわれすぎるあまり「破天荒」「無頼派」を無意識のうちに演じてきたことに気づいたと打ち明けている。

 自らを見つめ直すことで、自分の持ち味を生かし「少しくらい身勝手に、好き勝手に生きていいもいいじゃないのかな」とも思えるようになったという玉袋。ただ、それはあくまで仕事の話であり、「ひとりの50代の男」としては、当てはまらないという。

 50代半ばを過ぎた玉袋が「美しく枯れる」生き方をテーマに、右往左往しながらも前に進もうと懸命にもがく心境を綴った同書より、50代からは「身勝手に生きない」理由をお届けする。(同書より一部抜粋して再構成)【全4回の第4回。第1回を読む】

 * * *
 そもそもオレ自身が迷ったり、つまずいたり、試行錯誤したりを繰り返している。毎日をどうにかこうにか生きているのだから、そう簡単に真の正解は見つからない。

 だけど、50代を迎えてすでに5年以上が経過して、いまでは「アラフィフ」というよりも「アラ還」として、いよいよ還暦という大台も視野に入ってきた。明確な答えこそないものの、「これからはこうして生きていこう」と考えていることはある。

 じいさんのキンタマ袋のように美しく枯れるために、現在のオレが考えていることをツラツラと述べていくよ。「オレも、そう思うよ」と頷いてくれることもあれば、「それは違うよ、玉さん」となることがあるかもしれない。

 そんなこんなで、ひとまずはオレの考えを書いていこう。

 中高年向けの自己啓発本には、しばしば「50代からは自分勝手に生きてみよう」と書かれている。「会社でも家庭でもさんざん我慢して生きてきたのだから、そろそろ自分に素直になって好き勝手に生きてもいいのでは?」という意味だよな。

 でも、その考えに賛成できないオレがいる。

 オレ自身の話として「玉袋筋太郎という名前に縛られずに、もう少し身勝手に、好き勝手に生きてもいい」と書いたよな。でもそれは、あくまでも芸名にまつわる話であって、ひとりの人間としての話じゃない。

 芸人としては、自分の身の丈に合った「いまのオレだからできる笑い」を追い求めていきたいから、いままでよりも身勝手に自分勝手に生きていくつもりでいる。そして、家庭ではもちろん「カミさんファースト」の精神を忘れずにいたい。

関連記事

トピックス

“令和の小泉劇場”が始まった
小泉進次郎農相、父・純一郎氏の郵政民営化を彷彿とさせる手腕 農水族や農協という抵抗勢力と対立しながら国民にアピール、石破内閣のコメ無策を批判していた野党を蚊帳の外に
週刊ポスト
6月2日、新たに殺人と殺人未遂容疑がかけられた八田與一容疑者(28)
《別府ひき逃げ》重要指名手配犯・八田與一容疑者の親族が“沈黙の10秒間”の後に語ったこと…死亡した大学生の親は「私たちの戦いは終わりません」とコメント
NEWSポストセブン
伊勢ヶ濱部屋に転籍した元白鵬・宮城野親方
【元横綱・白鵬が退職後に目指す世界戦略】「ドラフト会議がない新弟子スカウト」で築いたパイプを活かす構想か 大の里、伯桜鵬、尊富士も出場経験ある「白鵬杯」の行方は
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者が逮捕された
「1時間20万円で女性同士のプレイだったはずが…」釈放された小西木菜容疑者(21)が明かす「レーサム」創業者”薬漬け性パーティー”に参加した理由「多額の奨学金を借り将来の漠然とした不安あった」
NEWSポストセブン
「最後のインタビュー」に応じた西内まりや(時事通信)
【独占インタビュー】西内まりや(31)が語った“電撃引退の理由”と“事務所退所の真相”「この仕事をしてきてよかったと、最後に思えました」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問される佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
《ブラジルへ公式訪問》佳子さま、ギリシャ訪問でもお召しになったコーラルピンクのスーツで出発 “お気に入り”はすっきり見せるフェミニンな一着
NEWSポストセブン
「日本人ポップスターとの子供がいる」との報道もあったイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
イーロン・マスク氏に「日本人ポップスターとの子供がいる」報道も相手が公表しない理由 “口止め料”として「巨額の養育費が支払われている」との情報も
週刊ポスト
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
《会社の暗部が暴露される…》フジテレビが恐れる処分された編成幹部B氏の“暴走” 「法廷での言葉」にも懸念
NEWSポストセブン
渡邊渚さんが性暴力問題について思いの丈を綴った(撮影/西條彰仁)
《渡邊渚さん独占手記》性暴力問題について思いの丈を綴る「被害者は永遠に救われることのない地獄を彷徨い続ける」
週刊ポスト
 6月3日に亡くなった「ミスタープロ野球」こと長嶋茂雄さん(時事通信フォト)
【追悼・長嶋茂雄さん】交際40日で婚約の“超スピード婚”も「ミスターらしい」 多くの国民が支持した「日本人が憧れる家族像」としての長嶋家 
女性セブン
母・佳代さんと小室圭さん
《眞子さん出産》“一卵性母子”と呼ばれた小室圭さんの母・佳代さんが「初孫を抱く日」 知人は「ふたりは一定の距離を保って接している」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
《レーサム創業者が“薬物付け性パーティー”で逮捕》沈黙を破った奥本美穂容疑者が〈今世終了港区BBA〉〈留置所最高〉自虐ネタでインフルエンサー化
NEWSポストセブン