2017年に発足した“ブラック校則”をなくそう!プロジェクトは、2019年8月にブラック校則の見直しを求める署名を文部科学省に提出した(時事通信フォト)

2017年に発足した“ブラック校則”をなくそう!プロジェクトは、2019年8月にブラック校則の見直しを求める署名を文部科学省に提出した(時事通信フォト)

 近年では理不尽な校則を強いる地域や学校がSNSで晒されている。やり過ぎはよくないが、こうした新しい声の上げ方もまた、有効なネットの使い方と言えるのかもしれない。

 はっきりいって冬にタイツを履くことは何も悪くない。この「あたりまえ」に違いはない。もちろん管理すること自体は悪くない、これもまた「あたりまえ」だが、説明のつかないほどに理不尽な「あたりまえ」で管理してはならない。それは管理でなく強要である。

 また校則問題の一番の難しい点は「誰がこれを決めたのか」が多くはわからない、無責任な規則が残り続けることにある。大昔にそれを決めたであろう犯人も意図もわからずじまい、忘れ去られて決まりだけが残る。なんだかSFのような話だが、意図的に「あたりまえ」の違いを作り出すことで管理しようとする。結局のところ校則問題もまた、この国全体の問題を映す鏡であるように思う。

 最後に繰り返すが冬にタイツを履くことは何も悪くない。まったくあたりまえの話である。寒いんだから、いいじゃないですか。みんな本音はそうでしょう?

【プロフィール】
日野百草(ひの・ひゃくそう)/出版社勤務を経て、内外の社会問題や社会倫理のルポルタージュを手掛ける。日本ペンクラブ広報委員会委員。

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