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PL学園、天理、創価…「甲子園と新宗教」の歴史

 100年を超える高校野球の歴史は即ち、宗教学校の歴史である――とするのは過言だろうか。

 草創期から近年まで京都の高校野球をリードし、春夏通算76回の甲子園出場を誇る平安(現・龍谷大平安)は浄土真宗本願寺派の学校であり、2004年から3年連続夏の甲子園決勝に進出した駒大苫小牧など駒澤大学系列は曹洞宗の学校だ。

 仏教の伝統宗派だけでなく、1970年代から1980年代にかけては新宗教系の学校が台頭し、全国放送される春夏の甲子園で宗教名を宣伝して教勢を拡大させていった。その代表格はやはり、パーフェクトリバティー教団を母体とするPL学園(大阪)だろう。KKコンビ(桑田真澄、清原和博)をはじめ、数多くのプロ野球選手を輩出した同校は、甲子園のアルプス席に「PL」の人文字を描き、絶大な人気を誇った。

 さらに天理(奈良)や創価(西東京)だけでなく、今春のセンバツで準優勝した智弁和歌山や智弁学園(奈良)も辯天宗を母体とする新宗教系の学校だ。智弁学園、智弁和歌山で監督を務めた高嶋仁氏は、紫色を基調とした天理のユニフォームに対抗すべく、智弁では朱色を基調とするユニフォームにしたという逸話を筆者にしてくれたことがあった。高校野球の勢力争いはつまり、宗教学校同士の闘争でもあったわけだ。

 また青森の八戸学院光星や福島・聖光学院など東北の強豪私立で、「光」の字が含まれている学校に多いのが、キリスト教系の学校である。

 そして、幸福の科学学園だ。同校が開校したのは2010年であり、野球部の歴史も15年と浅い。これまでの最高成績は筆者が同校を取材するきっかけとなった2014年秋のベスト8だった。

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