研ナオコと中尾有伽がW主演した映画『うぉっしゅ』 ©役式
研ナオコが「お金を払って出演」の真相
岡崎は無視されることを覚悟で、研ナオコが所属する事務所の公式ホームページから出演依頼のメールを送った。
「もう、当たって砕けろですよね。普通に岡崎育之介というものです。こうこうこういう映画を作ろうとしています。つきましては研ナオコさんに……、みたいなメールを書きました」
もちろんギャラの額も書き込んだ。
「本当にお金のないところから製作を始めて、クラウドファンディングで資金の大半を集めた映画だったので、役者さんにお支払いできるギャラも本当に恥ずかしいくらい少額でした。もうね、ここじゃ言えないくらいの金額です。えっと、たぶん“ちょっといい時計”が買えるくらいの金額です。それで察してください」
ところが、返答は意外なものだった。
「私に気を使って、妥協した演出をするならこのオファーはお受けできません。妥協なしでとことんまで追い込んでくれるならやりましょう。というお返事だったんです。正直おどろきました」
研ナオコは後日、さらに岡崎を驚かせる行動をとる。
「先ほども申し上げたとおり、制作費の大半はクラファンで集めました。研さんはそのクラファンの締切日に、こちらが提示したギャランティーの10倍の金額を投資してくれたんです。もちろん、大感謝すべきことなんですが、“これは本気でやらないと”との思いを強くさせる出来事でもありました」