日本体操協会・新体操部門の強化本部長、村田由香里氏(時事通信フォト)
もう関わってほしくない
説明会では、藤田直志会長が管理監督責任の不備を認めて謝罪し、村田氏を厳重注意したと明らかにした。
そしてボイコットにつながるふたつ目の理由として、男性トレーナーによるセクハラの訴えもあったと報告されている。
〈トレーナーA氏〔報告では実名〕の身体的なケアが不快に感じられることが多かった。本当にこれはセクハラであると言いたい施術もあった〉
選手の訴えを聞いたあるコーチはこう話す。
「例えば肩のテーピングをする際、A氏は選手に同意を求めることなくハーフトップの肩紐を外し、『ここまで貼るね』と説明することもなく胸を触ることもあったそうです。またうつ伏せでの腰のマッサージも、横からでなく平然と選手の腰に乗り、股間と選手の臀部が接触する格好を取った」
筆者の質問に、A氏は「事実無根であります」と回答した。
説明会ではそうしたA氏、村田氏の処遇について「選手たちの意向」も報告があった。
橋爪氏は、A氏について選手が「自分たちに関わってほしくない」と述べたと明かす一方、村田氏については、「練習に取り組める環境をつくってくれるほうがありがたい、よいという話が出た」と発言し、選手たちが処分を望んでいないニュアンスを強調した。
しかし、問題は選手への聞き取り方法である。