バレー愛を綴った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
観戦を楽しむポイントは?
そして、何より、SVリーグは豪華(笑)! 私は毎年ファイナルを観戦しているのですが、昨年までのVリーグ時代より、映像や会場が豪華でかっこよくなりました。コートの色に工夫をする会場もあり、試合前の煽りの映像もクオリティーが高くなって、会場のボルテージが上がります。表彰式の優勝トロフィーを掲げる時も、Vリーグ時代はキラキラのテープが舞う演出でしたが、SVリーグになった今回は表彰台から違いました。黒と金の配色のオシャレな立体的表彰台で、トロフィーを掲げると、後ろから花火がバーっと出てくる(笑)!
チームカラーのテープも舞って、まるでサッカーJリーグのトロフィーアップのような豪華な空間! 賞金も増えて、スケールアップしたな〜と感じました。ぜひ多くの方に会場に行ってほしいな〜と思うのですが、ここからはバレーの見方がもっと面白くなるポイントを紹介します。
現代のバレーは、データを利用した数学的な戦術で駆け引きをしています。試合を見ているとついついボールを目で追ってしまうのですが、時にボールではなく、ポジションごとにどんな動きをしているのか注目してみてください。例えば、リベロとサーバー(サーブを打つ人)の駆け引き。守備専門のリベロは、レシーブの苦手な選手のところまで守備範囲を広げたり、「このサーバーはこのゾーンに打ち込む確率が高い」とデータでわかっていれば、そこをカバーしたりすることもあります。
サーバーもそれをわかっていて、あえて逆をつくのかなど、どこに打つのかを見定めます。
リベロはリベロで、わざと右に寄ったと見せかけて、打った瞬間左に寄ったり、前に行くかと思いきや後ろへ下がるなど、サーブを“打たせる”場所を駆け引きします。スパイクが気持ちよく決まる派手なプレーに目が行きがちですが、サーブだけ見てもたくさんの心理戦が繰り広げられているのです。